【レビュー】LAOWA 100mm F2.8 2×Ultra Macro APO ①概要

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▶カメラ

撮影倍率2倍という未知の世界へ誘うマクロレンズ。

スペック

焦点距離 100mm レンズ構成 10群12枚
最小絞り F2.8 絞り羽根枚数 9枚
最大絞り F22 寸法 約72mm×135mm
最短撮影距離 24.7cm(2.0倍) 重量 約640g
マウント ニコンFマウント フィルター径 67mm
フォーマット フルサイズ オススメ度 ★★★★☆(4.5)

どんなレンズ?

撮影倍率2.0倍という超至近距離での撮影が可能なマクロレンズ。簡単に言えば通常の2倍寄れるマクロレンズということになる。

LAOWA(ラオワ)は2013年に中国安徽省にて設立されたVenus Optics社のカメラレンズブランドで、天体撮影に適した超広角レンズ、同じく超広角の魚眼レンズ、そして虫の目レンズといった 変態レンズ 独創的なレンズを続々リリースしている勢いのある光学メーカーだ。

海外フォーラムによると創業者は元タムロンの光学技術者とのことで(未確認)、タムロンといえばマクロなので期待も俄然高まるレンズ。

ビルドクオリティ

レンズのビルドクオリティは素晴らしい。質感の良いアルミ製鏡胴を採用しており、届いた際にはまるでビールジョッキのようにキンキンに冷えていた(笑)被写界深度メモリはプリントではなくちゃんと刻印してスミ入れを行っている点は印象が良い。フードもちゃんとついてくる。

鏡胴の高さから見栄えするルックスで古き良き時代のMFレンズの佇まいがあり、まるごとずっしりガラス玉といった感じで所有欲はなかなか。ツァイスやフォクトレンダー、コシナレンズとか好きな人はおすすめか。

マクロレンズゆえに前玉がかなり奥まった位置にあり、ホコリの付着が気になる人は保護フィルターを付けるといいかも。…というか入手時から既にこうなっていた。

「老蛙」

「ラオワ」とは中国語で「老蛙」の意で、名前は中国の故事にある「井の中の蛙大海を知らず」から取られたというもの。会社名と共にブランドの理念を表したもので、この故事は日本でも馴染み深いのでとても親近感を覚える。

……のだが、多くの日本人はきっと「ラオウ」と空見してしまい、このブランド名を見るたびにテーレッテーのBGMと共に某世紀末覇者のご尊顔が浮かんでしまうものと思われる。実際に「ラオウ レンズ」と検索ボックスに入れるとこのLAOWAのレンズがちゃんと出てくる。googleすごい。

ちなみにその拳王様のスペルは例の格ゲーによるとRAOHなのでここで一応の区別はつく。でも「ラオウ」って読みたくなっちゃうのはご愛敬。

カメラに装着したところ

D200に装着


このレンズはFマウント用レンズになるのでD800などの一眼レフ時代のニコン機に素で装着が可能。昔ながらの絞り連動レバーが付いているので、D80やD200などのCCDセンサー時代のオールドデジカメでも使用可能。これは素晴らしいポイント。

なおD200などのAPS-C機で用いた場合は焦点距離150mmの望遠レンズとなる。CCDセンサー時代のデジカメは高感度ノイズが出やすいため、三脚やスピードライトなどのアシストは必要となる。

Z7に装着

このレンズはFマウント用だがマウントアダプタを使えばZマウントでも使用可能。blueはいつものようにFTZを介してZ7に付けている。電子接点はもともとないのでマウントアダプタを噛ませた際のデメリットも特にない。

なおこのレンズはZマウント用もあるのだが、実質後継品となる90mm F2.8があるため、100mm F2.8 Zマウント用は買わない方が良い(※後述)

入手方法

Amazon、楽天、ヤフーショッピングなど各種ネットショップで入手可能。ヨドバシやビックなどの実店舗はネットで取扱店を確認した方が良い。

このレンズで撮った写真

ミニチュア撮影に最適

このレンズは通常のマクロレンズよりもさらに寄れるのでミニチュア撮影に最適だ。このカップ1個で大体1円玉サイズか、それよりも小さいサイズになる。

これでもまだ余力があり、カップ1個を主題に据えて撮れるくらいには寄れる。あまりにも寄れて被写界深度が深くなりすぎてしまうためF4に絞って撮っている。

絞るとカリカリシャープ

冬で花が咲いていないため物撮りでテスト。F8まで絞って撮るとカリカリシャープになる。

blueの手持ちのレンズは10年前くらいの一眼レフ時代のものが多いので「カリカリシャープ」と聞いてもあまりピンとこなかったが、シグマARTやこのレンズで撮ってみて、なるほどこれのことかと理解した。

発色もいいためこのようなガラス質のものはテリが表現できるし、金属素材はその質感を表現することができる。電子接点すら付いていないマニュアルフォーカスでここまで解像度の高い絵を取れるのは意外性もあり、いい意味でギャップがある。

撮影倍率2倍の世界(2x)

光り物を並べて試写してみたところ。右側は寄れる位置マックスまで寄って撮ってみた図。ご覧の通り物凄く寄れる。腕時計の写真は時計雑誌のような構図だが、これをノートリミングで撮ることができるのは驚異的だ。

ただしこのような超接写領域ともなるとピントがかなりシビアで、手持ちで撮るとリテイク回数は結構多くなるかもしれない。この点ミラーレス機ならボディ内手振れ補正が使えるためかなりやりやすくなる。狙い澄まして撮るなら三脚撮影が現実的だろう。

また通常のマクロレンズを超えた超接写領域はズームレンズと同様、レンズに入ってくる光量がかなり少なくなるためライティングや増感は必須になる。右の写真は左の写真に比べて2倍~3倍程度の露出となる。

風景撮影

新山下ヨットハーバーより。
ここはマクロレンズを持ってきたかったところ、間違えて35mmのレンズを持ってきてしまい、途方に暮れた場所だ。夕景がかなり綺麗な場所だが今回は昼間の来訪となる。


遠景を絞り開放F2.8で撮るとこんな感じになる。中望遠域のマクロレンズということもあり、ピントを手前のオブジェクトで当てて遠景をぼかす撮り方をするとおさまりが良い。


絞り開放での周辺減光(ケラレ)は大きく、シーンによってはかなり目立つ。この間のシグマ35mm F1.4は大口径レンズということでかなり目立ったが、このレンズも最大撮影倍率に特化しているレンズということで、前玉が奥手にあるので口径食が目立つのかもしれない。

そしてこのレンズは電子接点が無い硬派な仕様なので、レタッチする際は手動でやる必要がある。

とはいえ日中の遠景を絞り開放で撮る状況は割と限定的だし、これもレンズの味だと思っているので個人的にはあまり気にならない。もし気になる場合は2段程度絞るか、APS-C機で用いるなどするとよいかもしれない。


この通り開放で撮るとなかなか味のある描写となる。絞ると先ほどの写真にようにカリカリシャープとなるため、雰囲気の変化を楽しめる。

まとめ

前から気になっていたレンズ。今まで使っていたタムロン90mm (Model272E)は流石に古く、パープルフリンジが出るのでそろそろ買い換えたいと思っていたところ、年末に手頃な中古品を見つけたので入手した。

お年玉の時期でフトコロが若干きつかったがビルドクオリティや画質は文句無し。筆者blueは光り物マニアであり、このブログもそれをひたすら紹介していく趣旨なので出番は多いと思われる。きっと大いに活躍するだろう。


一方で電子接点がないこと、非円形絞りである点は人によってはレタッチをよく行う人にとっては気になるかもしれない。収差こそ抑えられているがアナログオンリーとなる硬派なレンズで、画質こそいいが使い勝手は激安系中華MFレンズとほぼ同じ。そこをどうとるかとなる。

そしてブランド名がどう見ても「ラオウ」に見えてしまう。「我が画質に一片の悔いなし」とか言って限定コラボモデル作っても面白そう。世紀末モデルとか。どんなだ(笑)

このレンズでこのまま夜景スナップ撮影を行った。そのレビューは次回。

関連商品

撮影倍率2倍のマクロレンズは中華レンズメーカーからいくつかラインナップが出ている。筆者は迷った挙句最終的にこのレンズを買ったが、いくつか候補があるので紹介。

LAOWA 90mm F2.8 2X UltraMacro APO

この100mm F2.8の実質後継品となるレンズ。ミラーレス機オンリーで楽しみたい人はこちらがオススメとなる。

本機100mm F2.8はもともと一眼レフ機用レンズのため、ミラーレス機マウント用のものはフランジバックのスペース分長くなってしまっている。対してこちらははじめからミラーレス機に最適化された光学設計がなされているためコンパクトな設計になっている。

写り方は本機に準ずるが絞り羽根の枚数が13枚に増えているため、ボケは柔らくなっている。フルサイズ機対応かつインナーフォーカス式なのでレンズ全長が変わらないのは100mmと同じ。

LAOWA 58mm F2.8 2X Ultra Macro APO

上記90mmよりも焦点距離が短いバージョンになる。焦点距離が短く、ミラーレス機専用設計としたためさらに小型軽量になっているためテーブルフォトに最適。これもフルサイズ対応かつインナーフォーカス式で使い勝手は本機と同じ。

ワーキングディスタンスが短くなった半面シャッタースピードを稼ぐことができる。超至近距離での撮影は光量がかなり少なくなるため、室内撮りはこちらの方がやりやすい。

マクロレンズは結局MFで撮ることも多く、ミラーレス機はファインダー拡大やフォーカスアシスト機能があるためマニュアルフォーカスオンリーでも思いの外より困らない。風景撮影で使う分にも58mmなら尚更合わせやすいと思う。

PERGEAR 60mm F2.8 II マクロレンズ

Pergearからもマクロレンズが出ている。これも撮影倍率が2倍となるレンズでフルサイズ対応で、上のラオワ65mm F2.8 2Xの対抗馬となり得る。

このレンズはラオワよりも安い。blueも当初コレを買おうかと思ったのだが、中望遠域のものが欲しかったこと、後玉となるレンズがなくグリースが塗られた可動部とカメラのセンサー部が素通しになるのがなんかイヤだったので見送った(機能上問題はないと思うが)

インナーフォーカス式でレンズ全長が変わらないのはメリット。基本的にはラオワ58mmの方がオススメだが、このレンズはとりあえず安いので(ラオワ58mmの1/4の値段!!)、お試しで2倍マクロの世界を味わってみたいという人は。

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