【まとめ】ニコンFマウントで楽しむ SIGMA レンズ

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ニコン

シグマのレンズは世界一イイイイ!!!

SIGMA Artラインとは

シグマは各マウントにレンズを提供しているサードパーティメーカーである。国内製造と高品質にこだわりがあるメーカーで、2013年頃にレンズラインナップを一新してから目覚ましい進歩を遂げており、超絶レンズや変態カメラを次々と世に送り出している。

このシグマのレンズには3本のラインナップがあり、

Art デカい、重い、強いで地を行くシリーズ。シグマの看板。
Contemporary Artの写りをそのままに小さく、軽くしたシリーズ。最近勢いがある。
Sport 鳥、飛行機、スポーツ用途の高性能望遠レンズ。動体撮影向け。

という方針に基づいてロードマップを展開している。

今回紹介するのは一眼レフ機時代のArtラインのレンズとなる。特徴としては、デカい・重いと引き換えにひたすら高性能を追求したシリーズで、その画質はメーカー純正レンズを上回るほどとなる。


ビルドクオリティ

もうひとつ。シグマレンズの特徴には高いビルドクオリティが挙げられる。会津工場にて一貫生産されたレンズ群はいずれも高い品質を誇り、モノとしての質感も高い。

基本的にはプラと金属の複合素材でできているのだが、TSCというアルミと同じ熱収縮率を持つポリカーボネート材が採用されており、組み上げ精度が高く温度変化にも強いものとなっている。見た目的にも黒一色でありながら、マット、光沢、ヘアラインと変化に富んでいて高級感がある。

また最近のレンズらしく、専用端末を介してピントの微調整やファームウェアをアップデートすることとでAF性能を向上させることもできる。手持ちのレンズはFマウント用だが、Zマウントでも問題なく動作する。

前身

前身は2008年に発売した50mm F1.4 EX DG HSMというレンズで、重量505g フィルター径77mmという当時の50mmの常識にはなかった大きさ・重さと、確かな写りが反響を呼んだ。

のち2013年にArtレンズ初号機の35mm F1.4 DG HSM Artが、メーカー純正を軒並みぶっちぎる超絶性能の神レンズとして評判を呼び、こうして現在のデカ重単焦点の路線は確立された。シグマArt伝説の始まりである。

ニコン・キヤノンはほぼ旧型オンリー

ところでここで紹介しているシグマのレンズは、一眼レフ機用ということあって10年前~5年前に発売したそこそこ古いモデルになる。初号機の35mm F1.4 DG HSM Artで2013年発売となる。

シグマやタムロンは一眼レフ時代はニコン・キヤノン・(ペンタックス)などにもレンズを供給していたのだが、ミラーレスに移行してからは大人の事情でリリースを制限されているためだ。ニコンZマウントやキヤノンRFマウント用のレンズはごく一部のみしか展開されていない。


そんなわけでシグマやタムロンの最新レンズをフルラインナップで使いたければソニーEマウント・(シグマSAマウント)を選択する必要がある。

(さっきから妙な小声が聞こえるがきっと気のせいだろう…)

旧型モデルも使う価値あり!

型落ち品ではあるものの現行品として現在も入手が可能で、高性能を誇るためしっかり通用する。カメラ市場の縮小による大人の都合や、ミラーレスへの最適化というトレンドがあるものの、光学性能自体は一眼レフ用のHSM Artで既に高いレベルにあるため、全く問題なく使えてしまう。

ここで紹介しているのは多くがニコンFマウント用であるが、マウントアダプターのFTZにも対応している上、ファームウェアアップデートにも対応しているのでZマウントでも全く問題なく使える。多少重いがどちらのマウントでも使えるので汎用性に富み、ガジェット的にも面白い。

この記事を書いている2023年現在は開発トレンドが既にミラーレスに移行していることもあり、マウント乗り換えから一眼レフ機用レンズは割安で入手できるのもポイント。最新機種でも問題なく使えて性能も見劣りせず、レンズ自体の作りや質感もよいので長く愛用できる。

手持ちレンズ紹介

手持ちのシグマArtレンズの紹介。ここで紹介する筆者手持ちのレンズは40mm F1.4 HSM Artを除いてニコンGタイプ相当のレンズとなるため、D200やD80などのCCD機でも使用可能。

SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art(2012年)

記念すべきシグマArtシリーズの第一号機。Art伝説はここから始まった。

当時の純正を含めたどのレンズよりも画質が高く、かつどのレンズ安いというマーベラスなレンズ。フルサイズで使えば35mm、APS-C機で使えば52.5mmとどちらの画角でも使いやすいのもいい。機械絞りで絞り開放レバーが付いているためD200などオールドデジカメにも使えるのも良い。

2013年発売とそこそこ古いレンズだが現在でも遜色なく使え、価格もこなれているので一眼レフ機をまだ使っている人はとりあえず1本あると便利。貴重なペンタックス用があるので、純正★DFA50mm F1.4と組み合わせれば標準域はこの2本でカバーできる。


SIGMA 50mm F1.4 DG HSM Art(2014年)

Artシリーズの前身となった50mm F1.4 EX DG HSMをさらに改良し、満を持してArtシリーズとして投入されたレンズ。815gという単焦点としてはヘビー級のレンズだが写りは約束されている。ZマウントのZ7で用いても十分すぎる画質を得ることができる。

これもフルサイズ50mm、APS-Cで75mmと使いやすい焦点距離で使いやすく、やはり機械絞りなのでD200などのオールドデジカメでも使用可能。古い従来型の50mmと使い分けてもよい。


SIGMA 40mm F1.4 DG HSM Art(2018年)

元はシネマ用レンズだったものの光学設計を流用してカメラ用として作られたレンズ。

先の35mm、50mmすら凌駕する圧倒的高画質を誇るレンズで、絞り開放で周辺まで解像し収差も軒並み発生しないという異次元的性能を誇るレンズ。画質ならばショートフランジバックで設計自由度が上がったはずのミラーレス機用レンズにすら勝ってしまう。


その分重さも驚異的で、1200gというまるで中望遠単焦点並になってしまっている。しかしその重さと大きさを差し引いてでも使う価値のあるレンズだ。街スナップのような着けっぱなしの撮影ならそのスペックを遺憾なく発揮できる。

惜しむらくは電磁絞り(ニコンEタイプ相当)のレンズのため、D200やD80では使えない点。


SIGMA 30mm F1.4 DC HSM Art(2013年)

これはDC(APS-C専用)のレンズで、前述の35mmの弟分にあたる。旧型機の弱点を丁寧に改良されており、使いやすいレンズに仕上がっている。

このレンズも貴重なペンタックス用がある。FA31mm F1.8と比べると、こちらの方がF値が明るく、レンズ内モーターを備えており現代的な写りをする。夜景はこちらの方が良い。しかしFA31mmの開放時における包み込むような柔らかさも捨てがたく、blueは結局両方使っている。


SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM Art(2013年)

なおAPS-C機なら18-35mm F1.8 DC HSM Artという選択肢もある。こちらは全域F1.8通しという前代未聞の明るさを持つズームレンズで、実質的には28mm,35mm,40mm,50mmの4本の単焦点レンズが悪魔合体したような物体になっている。

借りたことがあるのだが、28mmで引き構図と50mmでの切り取り構図のどちらもこなせるので夜景スナップが物凄く捗る。もちろん写りも申し分なく、海外フォーラムでも高い評価を得ている。貴重なペンタックス用が出ているレンズのひとつで、Kマウントの最強装備候補にも上がる。


まとめ

シグマの単焦点レンズは解放から画質が安定しており、国内製造で品質も安定しているため、とりあえず単焦点レンズが欲しくなったら候補に入れておいて損のないレンズとなる。

ニコン・キヤノンは大人の事情ですでに旧式となりつつある一眼レフ用レンズでラインナップが止まっているが、純正アダプタを噛ませればAFも動作する。この時点で画質はほぼ完成していて中古価格もリーズナブルなので新旧カメラでガチャガチャ遊びたい人はおすすめだ。

特に35mmや50mmのように機械絞りを採用しているモデルは、D200(2005年発売)とZ7(2018年)の両方でAFが動くので、これ一本があれば世代を超えて楽しめる。オールドデジカメにこのレンズを付けると新しい発見があるかも。

for Nikon D200(2024.3追記)

ニコンD200(2005年)は古いカメラゆえに、AF-S Nikkor Gタイプまで使用可能で、電磁絞りを採用されたEタイプは使用できない。以下、知っている限りで書いてみる。

シグマArtレンズの場合、フルサイズ用は35mm F1.4、50mm F1.4の他に、20mm F1.4(2015年)、24mm F1.4(2015年)が使用可能。APS-Cでは、30mm F1.4、18-35mm F1.8が使用可能。



一方で、14mm F1.8(2017年)、28mm F1.4(2019年)、40mm F1.4(2018年)、85mm F1.4(2016年)、105mm F1.4(2019年)、135mm F1.8(2019年)、24-70mm F2.8(2017年)は電磁絞り採用(純正Eタイプ相当)のため使用不可となる。

またOpera 50mm F1.4(2018年)、タムロン 35mm F1.4(2019年)も電磁絞りのため使用不可。これらの超高性能単焦点が使いたいならD300以降のカメラを使おう。

for PENTAX (2024.3追記)

シグマArtシリーズは最初期のみペンタックスKマウントへのリリースを行っている。筆者が確認している限りだと35mm F1.4(フルサイズ)、18-35mm F1.8(APS-C)30mm F1.4(APS-C)の三本がペンタックスで使用可能。

フルサイズでシステムを組む場合、35mm F1.4 DG HSM Artはほぼマストで、純正DFA★50mm F1.4、FA★24mm F2の間を埋める貴重な戦力となり得る。FA31mm F1.8と比較するとこちらは解放から解像してパープルフリンジが出にくいのが強みとなる。


APS-Cで組む場合、18-35mm F1.8 DC HSM Artが猛威を振るう。28mm域で一番明るくて画質のいいレンズは単焦点差し置いてコレになる。このレンズも解放から解像してパープルフリンジが出にくい。リミテッドレンズのロマンを捨てると結局これが最強になる。

30mm F1.4 DC HSM Artもとりあえず持っていると便利で、FA31mm F1.8が苦手な夜景撮影や雨天時などのシチュエーションで活躍しやすい。


関連商品

現行のシグマレンズをいくつか紹介。blueは浮気性で、既にFマウント(ニコン)、Zマウント(ニコン)、Kマウント(ペンタックス)、Xマウント(フジ)と持っている業の深さだが、これを使いたいがために中古のソニーα7IIIを購入すべきか深刻に悩んでいる。

結局置き場所もお金もないので済んでのところで踏み留まっているのだが、何かのはずみでコロっと逝ってしまいそうな危うさはある。そういやソニーってペンタックスのレンズがオートフォーカスで動くんだっけか…。へぇー…。ふーん…。

SIGMA 35mm F1.2 DG DN Art(2019年)

初号機発売から6年、神レンズ35mmはミラーレスという新天地でついにF1.2という新たな領域に突入した。F1.2という明るさでありながら解像度を犠牲にしておらず、同社35mm F1.4と比べて、F1.4の描写でこちらが勝っている。

ただしタル型の歪曲がやや大きく、絞り開放時の周辺光量落ちが大きいのがネック。40mm F1.4 Artと違ってコマ収差はわずかに出るようだ。

SIGMA 50mm F2 DG DN Contemporary(2023年)

Contemporaryラインは小型軽量が持ち味のシリーズでArtラインの弟分のような印象だが、決してそんなことはなく、こちらはまた独自の魅力がある。

特に面白そうなのはIシリーズというレンズで、こちらはレンズ鏡胴がペンタックスや中華レンズなどと同じくアルミ削り出しでできており、しかも質感やビルドクオリティが変態的に高い。展示品を触ってみたが切削加工がもはや狂気を感じるレベル。採算撮れてるんだろうか…。


写りについては、F2のシリーズはArtラインと同じ優等生的なレンズである一方、F2.8以下のレンズは「小兵なら曲者にて」のコンセプトから、ペンタックスのリミテッドレンズのようにクセや収差を味として残しているらしい。ちょっと気になりすぎる。

そんなこんなで2023年9月、ニコンZfが発表された。Zfcのフルサイズ版でいわば兄貴分となるカメラだが、シグマがこのレンズをZマウントに投入してくれたら純正差し置いてバカ売れすると思う。ニコンのメーカーとしての度量、器の広さが試される。


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