【比較記事】ニコン D200 vs ZFC

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▶カメラ

ニコンD200とZfcの比較記事となります。同じニコンのAPS-C規格のデジカメでありながら、時代もセンサー方式も違う二台。撮り比べると何か見えてくるものがあるかも…?

撮影機材

見ての通りD200とZfc。レンズはAF-S NIKKOR 24mm f/1.4G EDを装着。APS-C換算で約36mmの画角となる。


このカメラで撮った写真

ニコンD200(2005年発売)Zfc(2021年発売)で撮り比べを行ってみた。設定はともにマニュアル撮影で同じ設定の露出、ピクチャーコントロールはビビッド、色温度は5000Kで撮影している。

八王子みなみ野

線路の枕木の色が一目瞭然で違う。D200は茶色や黄色の色が強く出る傾向があり、線路やバラスト周辺の赤錆がよく表現されている。ちょっとリバーサルフィルムっぽい色味を感じる。


片倉城址公園の1コマで、これも土の赤みがD200の方が強い。緑もD200の方が黄色がかって鮮やかに見える。


相原駅周辺

相原駅周辺。ただしこの辺のカットは前回の記事には載せていない。


D200に撮影したのは行きで、帰りはZfcで撮っているので時間帯や撮影環境が全く同一ではないが、同日1時間強程度の違いなので雰囲気は伝わると思う。


D200の方がダイナミックレンジが狭いからか、メリハリのある写り方をする。パンチのある写りをする一方、夕暮れ時などの明度差のあるシーンは苦手とするので、高感度耐性も含めて汎用性があるのはやっぱりZfcかな。

なおD-ライティングはD200の時点から備えているので本体で補正することも可能。


遠景の空の諧調表現はZfcの方が優れている。ここもダイナミックレンジの差だろうか。ここも周辺の緑色がわずかに違う。D200の方が青々としている。


石垣に生えた苔やシダ植物の緑色が違う。D200の方がモスグリーンのような深みのある色合いで、ややウェットでフィルムライクな質感に仕上がる。Zfcは実際の景色に忠実な色合いで出てくるようだ。

ところでなぜ相原だけD200とZfcの比較写真が多いかというと、D200の電池が途中でなくなって途中からZfcで撮らざるを得なかったからである。この写真は本来ならD200で撮りたかったところ。

まとめ

D200に代表されるCCD機は現代のデジカメとはやや異なるカラーバランス設定になっていて(実はこれ当時の技術的課題でもあったらしい)、上がってくる絵が若干異なっている。

顕著に感じるのが黄色・茶色・緑色の表現で、D200はリバーサルフィルムっぽく仕上がる。よく聞く「原色CCD」と呼ばれる所以で、当時リアルタイムでこの世代のデジカメを使っていた人はむしろこちらがネイティブなので、たまに戻って使ってみたくなる。

実は三脚での夜景撮影でも結構絵が違うのでこれもいずれ紹介していきたい。あとはX-T4のフィルムシミュレーションの「ベルビア」とも比較してみたいかも。


関連商品(2023.7)

CCD機に興味を持った人のために関連機材を一部紹介。そんなに高くないので気軽に始められる。

Nikon D200

この撮影で使ったカメラでCCDセンサーを搭載している。後のD700、D800、D810、D850、Z8などと同じハイアマチュア機となるためそれなりに大きく重い。撮影画像の再生方法も現行機とやや異なるため覚悟して使う必要がある。

ただしそれさえ許容すればハイアマチュア機ならではの質感や撮影フィーリングが楽しめる。個人的にはイチオシかな。

Nikon D80

D200の弟分でblueがリアルタイムで使っていたカメラ。D200に比べるとかなり軽く、撮影画像再生も現在と同じ+-ボタン方式なので違和感が少ない。ボディ内モーター搭載でDタイプレンズのAFも効くため、かなり軽快な撮影ができる。

思い出補正もあって本来イチオシしたいのだが、ミラーアップ(ERR表示)という持病があるため正直ちょっと勧めづらい。転んでも泣かない人向け。


FUJIFILM FinePix S5 PRO

これはちょっと変わり種で、ニコンD200のボディに富士フイルムの開発した独自センサーとソフトウェアが入っている。ジョジョで例えるとジョナサンジョースターの肉体にDIOの頭が乗っかっている、みたいなカメラ。

スーパーCCDハニカムSRという独自のCCDセンサーを搭載していて、ダイナミックレンジが広いのが特徴。また肌色の表現に定評があり(この点ニコンD200は黄色くなってしまうので向かない)、当時の証明写真スタジオなどで好まれた。


画素数は名目1234万画素だが、通常のベイヤー配列センサーとは画像出力プロセスが異なるため少しややこしく、S画素とR画素に二分したものを補完技術で1.4倍程度の解像感で出力しているため、実質的な画素数としては1234×0.5×1.4=860万画素程度となる。

またバッテリーが曲者で、ニコンD200と全く同じ形状にもかかわらず互換性がない。何故だ。

AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

これもこのブログで何度か登場してしているレンズで、ナノクリスタルコートによりフレア・ゴーストを低減して抜けの良いクリアな描写が持ち味。

APS-C機につけると換算36mmとかなり使いやすく、F1.4の解放でもそこそこ解像するので高感度に弱いCCD機の弱点をある程度補うことができる。最近は価格もこなれて入手しやすくなった。


SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art

このレンズも過去に登場しているもので神レンズとして有名。当時のメーカーの純正レンズを凌駕する性能を持ちながらそのどれよりも安いという化け物レンズ。シグマのArt伝説はここから始まった。

APS-C機につけると換算52.5mmと扱いやすく、F1.4の解放から解像するので高感度に弱いCCD機の弱点を補える。価格もこなれており導入しやすいのもいい。


18-35mm F1.8 DC HSM

シグマの化け物レンズその2。ズームレンズでありながらF1.8という明るさを持つ怪物レンズ。いまのはF2.8ではない。F1.8だ。バーン様みたいに言うな。

ズーム倍率がやや小さいように思えるが、APS-C換算画角で28~52.5mmという使いやすい画角をカバーできるのがポイント。早い話か28mm、35mm、50mm の単焦点レンズが悪魔合体しているようなもの。


F1.8という明るさはD200のような世代の古いデジカメにとっては滅茶苦茶有用。F2.8の大三元ズームだと暗くて感度を上げざるを得ないシーンもF1.8なら根性でなんとかなる場面も多い。ISO250以下の低感度で踏ん張るならF1.8以上の明るさは欲しいところ。

ニコン・キヤノンなどは現行品としてラインナップしているので入手性もいい。なおPENTAXは絶版。しかしレンズの選択肢が少ないPENTAXは事実上コレが最強装備だったりする。欲しい人は早めに保護しよう。

リンク

D200やD80(CCD機)で撮った作例が載っている記事はコチラ↓

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