Amazonで売ってる時計ベルトを購入してみた話(その2)。
レザーバンドを交換したい!その2
前回の日記で、レザーバンド(時計バンド)を交換した記事を書いたのだが、思いの外品質が良かったため、今回はアリゲーターレザーのものを追加購入してみた。メーカーは同じくモラン(Moran)というところのものである。
なおワニ革には部位によってパターンに違いがあり、玉班(たまふ)と竹班(たけふ)がある。玉班は腹部分の一枚皮の端の部分、竹班は中央部分であり、竹班の方が高い。牛皮の型押しレザーも竹班をイミテーションしたものが多い。
今回は玉班のものを購入した。blueはこちらの方が好きなのと、竹班より安いのでお試しで買いしやすいという事情がある。
外箱
いつものようにビニールシースに入ったバルク品と思いきや、おしゃれな木製の小箱に入っており、なんだかデパートで売ってるちょっとお高いチョコレートのような雰囲気である。または桐箱のようにも見える。
開けてみるとレザーバンド本体、尾錠、Dバックルが入っている。またバネ棒外しとバネ棒がサービスでついていた。価格の割になかなか豪華な仕様であり、テンションが上がる。
アリゲーターレザー…?
このモランというメーカーの時計ベルトは「クロコダイル」と表記しているが、実際に使われているのは「アリゲータレザー」だと思う。どちらも同じワニ革に違いないが、生態や生息域が違うしそもそも科が違う。まったくの別種である。
これはレザー表面にクロコダイル科特有の穿孔(ピット)がないか、もしくは目立たないからであり、Amazonの他のレビューの人も度々指摘されている。そのためクロコダイルを期待してこれを買うのは間違えであり、注意するべきポイントである。
ではこのバンドは粗悪品なのかというと、決してそうではない。むしろかなり良い部類だと思う。レザーは柔らかな手触りであり、よくあるカーフレザーの厚手で硬いものとは全く異なる。もちもちとした弾力としなやかさがあり、ベルト穴から剣先は薄手に仕立てているため長持ちする。
アリゲーターレザーはよくある「切り身」のものではなく、「へり返し」で仕立てているため、見栄えが良く手首へのあたりも優しい。裏地はキャメルの防水カーフレザーとなっており、汗による色染みがなく撥水性があるため耐久性にも優れている。割れる心配もなさそうだ。
手持ちの時計だと、メモリジンのオースピシャスがアリゲーターレザーであり、質感がこのバンドに割と近い。メモリジンはまともに買うと大変にお高いので、それなりのものが付いているのも当然であるが、このモランのバンドはそれに比べても遜色のない品質を持っていると思う。
尾錠・Dバックル
このレザーバンドは尾錠とDバックルが標準でついてくる。色はSUS(シルバー)の他にイエローゴールドとピンクゴールドがあり、価格差はなく同額である。
こちらの尾錠とDバックルについては、Amazonのレビューを読む限りあまり品質がいいとは言えないようである。今回はピンクゴールドのものを買ったが、表面に若干色ムラやくすみが見られた。しかし本体そのものには致命的な欠陥はなかった。
前評判が結構悪いので一体どんなものかと思ったが、実際に取り付けても特に問題がないのでそのまま使っている。ただ個体差はあるだろうし、blueは大雑把なのであてにはならない。あまり気にならない人向けで、オマケ程度に考えた方がいいかもしれない。
使用例
手持ちの時計の中でどれに使おうか迷ったが、とりあえずビーバレルBB555に付けてみることにした。Dバックルは手持ちのものを流用している。
実はこのバンド、本来は22mmのものを注文したはずが、なぜか21mmのものが届いてしまい、時間が経ってしまったため返品もできず、どうするか思案していたところとりあえずこれに付けてみることにした。ラグ幅は20mmだけど押し込めば1mmくらいはなんとかなる。する(笑)
このビーバレル555はトゥールビヨン搭載の高級機で、ダイヤルも精緻なギョーシェが施されているのだが、時計ベルトは通常品と同じものであるため、どうしても負けている印象があった。このアリゲーターレザーのベルトに換装したことで、時計本体とベルトが釣り合った感じがする。
使用例2
Dバックルの方はフレデリックコンスタントの別のモデルにつけてみた。このモデルのDバックルはスケスケスケルトンな感じになっていて、イマイチ好みと合わないのでかねてから交換したいと思っていたところである。この時計はそのうち紹介する予定である。
さて、何かと前評判の悪かったDバックルであるが、この個体はメッキの色ムラ以外は特に問題なく使えている。デザインも特に違和感ないのでとりあえずつけっぱなしでいいかな。しばらくはこれで行こうと思う。
まとめ
レザーバンドにどこまで求めるかは人それぞれなので、なかなか評価を付けるのは難しいものがある。blueのように安時計が好きな人と、雲上はじめ高級時計を愛用する人とでは、求める水準が違うし、レザーバンドという消耗品に対して出せる金額も違ってくるからである。
けどアリゲーターで\4,000しないなら全然アリじゃないかなぁ。カーフレザーとの価格差が\2,000以下だし、しかもDバックルがついてくることも考えると結構なお買い得商品かもしれない。サイズ違いはちょっと勘弁だけど(笑)
何なら\20,000くらい払って手持ちのビーバレルとフレデリックコンスタントの大部分をこれに変えてもいいくらいである。カラーバリエーションもブラック、チョコ、ネイビー、それぞれホワイトステッチのものもあるので使いまわせそうだ。
BB555(アリゲーターレザー)とBB0047(カーフレザー)のショット。カーフレザーもなかなか深みのある色をしていて質感はさほど見劣りしない。ただ触ってみたときのもちもち感やしなやかさ、腕当たりの良さではアリゲーターレザーの方がよい。
バンド交換作業中の一枚。時計本体もさることながら、バンドだの箱だの工具だの集め出してしまうと、それはもはや沼である。嵌っている…!すでに泥中…、首まで…!(立木ボイス)
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