あのサンマーティンSN005の対抗馬現る。904Lステンレス……だと……!
スペック
年代 | 2024年 | ムーブメント | NH34 |
型番 | JD-6542 | 精度 | +30秒程度 |
直径 | 37mm | 風防 | サファイアガラス |
厚さ | 13mm | 防水 | 10気圧防水 |
ラグ幅 | 20mm | おすすめ度 | ★★★★★(5.0) |
機能 | 双方向回転ベゼル | 備考 | 904Lケース&ブレス |
どんなモデル?
IX&DAOのオマージュモデル。見ての通り初代GMTマスターをモデルアップしている。
IX&DAOはCronos watchの展開するブランドのひとつで、Cronos watchと同様に高品質な時計を作っているが、価格帯としては一段上となるため実質的には上位ブランドとなっている。
相場価格はSan martinと大体同じくらいとなり、そのためまともに買うとお高いのだが、程度のいい個体がメルカリで出品されていたので誘惑に負けて落札してしまった。反省はするが後悔はしていない。
このモデルはWMTのパントンや、San martinのSN005Gのような初代GMTマスターのオマージュモデルとなるのだが、この時計はなんと904Lケース&ブレスをうたっている。中華の904Lブレスは「ほんとぉ?」の域を出ないが、このメーカーに関しては流石に信憑性が高いと思われる。
IX&DAOの他のラインナップを見るに、このブランドはとりわけマテリアル(素材)に力を入れている印象を受ける。他にはチタンケース&ブレスのモデルを出しているようだ。
ディティール
ダイヤル
初代GMTマスターのオマージュだが、San martin SN005GよりもWMTパントンに近い印象を受ける。SN005Gに比べると3mm小さい37mmケースとなり、腕に乗せると一回り小さく、その小ささを改めて実感する。
ケース径が小さいことで、ベゼルチューブがの面積割合が相対的に大きくなり、童顔っぽい印象になる。WMTっぽい雰囲気はこの部分だろう。またベゼルチューブやルミノバインデックスの色合いが濃く、全体的に収縮色になっているのも小さい印象を与える。
なおベゼルは双方向回転ベゼルだが刻みが60クリックと細かい。トルクもちょうどいいのでパチパチと回してつい遊びたくなる。
その他違いとしては、本機はサイクロプスレンズが搭載されている。サンマーティンやWMTには搭載されていないため一瞬アレ??と思うが、本家R社の初代GMT達人サイクロプスレンズがあるのでレプリカ的には実はコチラが正しい。小さいので嫌いな人でもあまり気にならないだろう。
丁寧に作り込まれた小さい時計はエッセンスを凝縮されている感があり、懐石料理のような高級感がとても良い。表面仕上げもとても良好だ。ポリッシュもヘアラインも素晴らしく質感は申し分がない。
ケースバック
ケースバックはいつもの無地のものだが、いつものヘアラインではなく半鏡面仕上げとなっている。この時計はメタルブレスなので小傷が付いて梨地仕上げのようになっている。
にしてもこの時計。折角904Lを使っているのに全くわからない。googleで「IX&DAO 904L」と検索を書けるとこのモデルがヒットするのでまず間違えはないと思われるが、316Lと904Lの見た目や質感の違いはないので識別は困難だろう。裏蓋の端っこにでもコッソリ刻印でしておけばいいのに。
レプリカ性を損なうためと思われるがちょっとストイックすぎる。さすがに316Lと904Lの違いはわからないのでちっちゃく刻印してもバチは当たらないだろうとも思う。
ブレスレット
ブレスレットはシングルロックのタイプでこちらも904L製らしい。
中国製のオイスターブレスやジュビリーブレスはなぞの904Lシールが貼られた製品をしばしば見かけるが(ただし品質は悪くない)、この時計に関しては時計メーカー自身が904Lをうたっているので信憑性は高そうだ。さすがにウソってことはないだろう。
質感については悪くないが、San martinに比べると多少クリアランスが緩い感じはあって、標準的なジュビリーブレスといったところだ。そしてブレスむ904L刻印はないため、本当に904Lなのかどうかはやっぱりわからない。
夜光(Full Lume)
夜景については(C3系)になるが、ほとんどレモンイエローといっていい色合いになる。ガラスチューブ部分は風防同様サファイアガラス製で、アクリルガラス製のWMTに比べると実用的な仕上げとなる。
ルミノバインデックスは濃い目のカーキ色で、ペプシベゼルの色も濃いのでアンティークな印象があるが、この見た目でガッツリ光るギャップがとても良い。古い見た目で中身が最新というのは筆者は大好物で、この時計は例に漏れずギャップ萌えを味わえる。
SN 0005Gとの比較
San martin SN005Gとのコンビ写真。左が本機、右がNS005となる。よく見るとルミノバの発光色が微妙に異なり、左はレモンイエロー、右はグリーンといった向きとなる。この色合いのルミノバを搭載する会社は珍しい。
ただしこのモデルはガラスチューブはあまり透けない。独特のスケ感はやはりSN005G(初代)の専売特許のようだ。
San martin SN005G & SN005-G2
初代GMT達人オマージュモデルを揃い踏み。マニア垂涎の光景である。チューブガラスが蠱惑的でとても美しい。
入手方法(アリエク)
(※画像から商品ページへ飛べます)
この時計はアリエクで買える。バリエーションモデルとしてはホワイトダイヤル版がある。ただしルミノバのバリエーションはないので最終的には2パターンとなる。
またベゼル違いのモデルもあり、ブラックのセラミックベゼルが載った仕様なども見かける。とはいえ見栄えするのはやはりこのペプシモデルになるだろう。
まとめ
サンマSN005Gとのペアショット。こうして並べてみるとあらためて本機のサイズ感がわかる。この小振りなケースは腕に乗せた時の収まりがとても良い。小さいがペプシベゼルはなかなか派手で存在感があり、それでいてシックな色使いなのでなかなかお洒落感がある。
この初代GMT達人オマージュでこれ以上のものを求めるとなるとWMTパントンになるだろう。WMTはオーダー制なので中華時計の価格帯やカテゴリとは少し外れている。ヤフオクやアリエクで中古品が売っているがやはり相応に高価だ。
関連商品
(※画像から商品ページへ飛べます)
San martin SN005-G2
本機のライバルとなるSN005Gの後継機。G2になって逆回転防止ベゼル、無反射コーティングガラス、グライドバックル付きジュビリーブレスなどを搭載してさらにパワーアップした。
この時計のレビューはコチラ。甲乙付け難い出来なので目移りしてしまうが、迷ったら両方買えばいいじゃない(悪魔)
IX&DAO JD-X02T
こちらはT社ぺラゴスオマージュになるのだが、チタンケース&ブレス(ブラックPVD)という相当に極まった逸品。黒いのに軽いギャップ萌えを味わえる。
通常のチタンケースのモデルも併発している。このモデルのチタンはいわゆるグレード2(純チタン)だが、ケース仕上げは価格相応でありBenry watchのソレとは一線を画する。見ての通りルミノバはガッツリ明るく、ベゼルも光るのでソッチ系が好きな人にもおすすめ。
Octopus Kraken watch OCT-001
最近筆者の中でキテるOctopus Kraken watch。こちらはB社フィフティファゾムスのオマージュ。
直径44mmでちょっとデカいが、ガラスチューブベゼル&ドームサファイア愛好家にオススメな1本。実はちょっと気になっている(がまん)
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