【コラム】PENTAX K-3 IIIでホタル観賞&リアレゾテスト 久良岐公園(上大岡)

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▶カメラ

上大岡 久良岐公園でホタル観賞、ついでにリアルレゾリューションのテストを行いました。

撮影機材

ペンタックスK-3IIIにラオワ 12mm F2.8の組み合わせ。ラオワは少し珍しいかもしれないが、この12mm F2.8は無限遠がピッタリ合いオーバーインフにならないのが素晴らしい。

一眼レフ機+マニュアルフォーカスレンズという暗所撮影には不便そうな組み合わせにもかかわらず、いつでもどこでも無限遠を容易に出せるため、星景撮影やホタル撮影も快適に撮影できる。

画角もAPSーC換算で18mmと、多くのホタルをフレームインできるため割と理想的な組み合わせまであるかもしれない。


蛍の夕べ in 横浜 ③久良岐公園

久良岐公園は横浜市港南区の潮見台団地に隣接する公園である。割と筆者の中ではオールマイティな公園なイメージがあり、梅、桜、そしてホタルとシーズンごとに見どころがあるため守備範囲が広い。アクセスもいいのでこの趣味をやっていると何かとお世話になる公園。

経路

久良岐公園までの経路は複数あるが、①上大岡駅からバス ②上大岡駅から徒歩 ③屛風浦駅から徒歩 のおおよそ3パターンがある。今回は仕事から上がっていくパターンなので①のバスで行くことにした。

ゆめおおおかバスターミナルの3番乗り場の「上3 潮見台循環」のバスに乗り「久良岐公園前」バス停で下車するとここまで来れる。ただし坂道は回避できるものの、バス待ち時間や公園内の移動時間のため、時間的にはさほどショートカットにはならない。


上大岡駅から歩いて行く経路は複数あるが、最終的には日行寺上の上大岡墓地入口のところを左に曲がって岡村方面に下る道が早い。

このあたりは激坂があることで界隈では有名で、しかも道が分かりづらいため自信がない人はナビった方がいい。水分はどんなに摂っても摂り過ぎるということはない覚悟を決める必要があるが、公園内のホタルスポットから近いのがメリットだ。


屛風浦駅から歩いて行く方法もあり、この経路は道順がわかりやすく激坂もない。IHIの要塞みたいな巨大な寮が見えてくれば目前だ。ただし出る場所が潮見台方面になるのでホタルスポットからは若干遠いのが難点。

おすすめスポット

公園南入口(岡村方面)のゲートを入ってすぐのところにある小川のあたりによくいることが多い。この辺はちょうど暗がりになっているのでわかりやすい。

この機材で撮影した写真

ホタルの夕べ

見ての通り本当にホタルがいる。四季の森公園やこども自然公園ほどは広くなく、照明も常時ついている。特段特徴のない普通の公園にもかかわらずホタルを見かけることができるのは驚く。

意外な感じもするがこれには理由がある。久良岐公園は60年代に住宅供給公社や土地区画整理事業が主体となって建設された潮見台団地の造営時の土砂を用いて、谷戸を埋め立てることで造営された公園となる。つまりもともとは湿地帯だったのだ。


潮見台住宅の開発以前は畑と水田、あとはお寺くらいしかなかった里山だったので、その頃のホタルが公園に封ぜられて自生しているというわけだ。歴史を辿るとさもありなんといったところで成程腑に落ちる。

しかしそれでもスゴイ。毎年ホタルが見られるということは、ホタルが自力で世代交代できる環境や生態系が保存されているということだ。上大岡にしても磯子にしても、そこから徒歩圏内の場所でホタルが見られるというのはちょっと想像がつかない。

リアルレゾリューション

そのホタルだったのだが、訪れてからすぐに休憩モードに入ってしまいあまり撮れなかった。上大岡がテーマの回はうまく撮れないジンクスがあるのだが、ひょっとしてアレか、イップスってやつか…!

(なにがイップスだよw だいたい何のだよww)

そんなわけで急遽テーマを変更。ペンタックス機の必殺技「リアルレゾリューション」をお送りします。コレ前から気になっていたんだよねぇ。

原理

リアルレゾリューション(以下リアレゾ)はパナソニックやOMシステムのハイレゾショットに類する「ピクセルシフト」と呼ばれる感光法で、ベイヤー配列の撮像素子を上下左右に1ピクセルずつシフトして4回露光して得たデータを元に1枚の画像データを生成する方式となる。

ベイヤー配列の撮像素子は、各画素のRGB情報を隣接する画素の信号を元に補間処理して生成する。つまりあくまでも演算で補っているのでエラーが出ることもあって、例えばモアレ偽色が出たり、微ボケやノイズで解像度が下がったりする。特にK-3IIIはローパスレスなので出やすいかもしれない。


リアレゾはペンタックス機が搭載する手振れ補正ユニットを転用した技術で、手振れ補正ユニットを微妙に動かしてRB×1、G×2の計4枚撮影して色情報を合成する生成方式らしい。補完処理(演算)を用いずに実際の色情報を重ねるので上記のようなエラーが出にくいとのこと。

筆者(ぶんけい)の理解力と言語表現には限界があるので、ペンタックス公式の説明を見てもらった方が早いかもしれない。要かこういうことだ(丸投げ)


実際にやってみた

実際にやってみたところ。うーん、わからん。筆者の目はフシアナなので違いがよくわからない。

ただ注意深く見てみると、通常撮影(左)よりもリアレゾ(右)の方が若干、ダイナミックレンジが広いような気がする。絵も固さが少ない印象を受けるような…。

ほんとぉ?プラシーボじゃないの?

ざっくり見ても小学生並の感想しか出てこないので、上記写真の赤枠の箇所を等倍で切り出して比較してみた。引き続き、左側が通常撮影、右側がリアレゾ撮影の写真となる。

おおっ、なんか写真ブログっぽいことをやってる…!(小並感)


画像中央の光芒付近。これは鈍感な筆者でもわかった。特に違って見えたのは光芒右側の葉の部分で、リアレゾ(右)の方が明らかに解像感が高いことがわかる。


次に画像やや右の枝の部分。切り取った面積が小さいため若干分かりにくいが、これもリアレゾ(右)の方がテクスチャーを保っている。通常撮影(左)はややディティールが潰れた印象がある。


最後に画像上の照明の部分。これはリアレゾの方はドットが目立ってしまっている。

おそらくこれはR、G×2、Bそれぞれのドットを忠実に再現して補完処理を行わらず、忠実に表現した結果こうなってしまったものと思われる。ここは通常撮影の方が補完処理でいい感じにしてくれるようで、必ずしもハイレゾにすればよいとは限らないようだ。

補足

ハイレゾ撮影失敗の図。縦構図で撮っていたが段々とカメラ本体の首が下がってしまったパターン。HDRだと3枚撮影するそれぞれの画像の露出が違うのでこうはならない。


HDR(左)とリアレゾ(右)の比較。単純にダイナミックレンジを広げるだけならHDR(ハイダイナミックレンジ)撮影の方が理に適っている。

HDRは3枚露出の異なる画像を合成する技術で、リアレゾは露出の同じR、G×2、Bの4枚の画像を合成する技術なので似て非なるものだ。とはいえ多少ダイナミックレンジを広げる効果もあるようだ。

まとめ

ホタルついでにリアルレゾリューションのテストを行った回。上大岡でホタルが見られるのは本当に驚きだ。すぐに隠れてしまい撮れ高が足りず急遽企画変更になってしまったが、普通に鑑賞するレベルなら十分に楽しめる。

リアレゾは4枚の写真を合成するので三脚が必須でかつ風のない日限定の機能となる。格ゲーでいえば特定状況のみで発動できる超必殺技みたいなもので、使える機会は相当限られそうだが静物撮影などではいいかもしれない。

おまけ

上大岡墓地近くの高台より六ッ川・保土ヶ谷方面を望む。おあつらえ向きに自販機が置いており、一仕事終えた後ここで一服してから駅に向かい街を後にした。

余談になるが上大岡界隈は自転車乗り界隈からは激坂があることで割と有名で、セブンイレブン上大岡東1丁目店からの上大岡墓地ルートや、森が丘二丁目からのブリリアシティ横浜磯子ルートなどは自転車で行くと相当キツイ。ここらを難なく越せる人は自慢していい。

流石に筆者は三脚と機材担ぎながらチャリで登る余裕はなかったっす……。登り切ったところで夜景見ながら水分補給をして、そのまま磯子まで下ったり岡村や滝頭に抜けたりすると非常に気持ちがいいのだけど。

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