【レビュー】ビーバレル BB0038 WHRO1

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中華時計

スペック

年代 2007年頃 ムーブメント 手巻き式
型番 BB0038 WHRO1 精度 +30秒くらい(置き)
直径 38mm 風防 ミネラルクリスタル
厚さ 10mm 防水 5気圧防水
ラグ幅 20mm おすすめ度 ★★★★★(5.0!)
機能
なし
備考 ビーバレル中期の名作!!

どんな時計?

上のスペック表だけみるとなんとも凡庸な時計だけれども、この時計の見どころはそこじゃない。とにかく見た目が美しい。

温かみのあるコールドエナメルダイヤル、スラリと伸びるブルースチール針、ノスタルジックな猫足ラグ、38mmのやや小ぶりなサイズ感は、まるでアンティークウォッチの雰囲気を纏う。

フィリップ・デュフォーのシンプリシティが元ネタになっていることから、「シンプル北京」の愛称を持ち、ビーバレル最高傑作の呼び声も高い珠玉の逸品。

コールドエナメルダイヤル

腕時計のエナメルダイヤルには2種類あって、ホットエナメルというガラス釉薬を高温で焼き付けたものと、コールドエナメルという樹脂を塗りつけ乾かしたエナメルがある。

伝統的で工程の多いホットエナメルに比べてコールドエナメルは軽く見られがちだが、この通りとても美しい。実際のところスイス時計でもよく使われてる素材で、乳白色の温かみのある質感は陶器に引けを取らない。


ダイヤルに華を添える青い針はブルースチール。これは青針(青焼き針)と呼ばれ、塗料で塗ったものではなく鉄を熱処理によって黒錆をつけた伝統的なもので、歩留まりが悪いので最近はあまり用いられない。その青針の先をわずかに曲げて見やすくしているという非常に凝った代物。

最後にガラス。これはただのミネラルクリスタルガラスで安物なんだけど、この時計的にはいい味出でいて大正解。下手に無反射コーティング付けたり、フラットサファイアガラスにしなかったのは英断といえる。

ムーブメント

グラスヒュッテ風の3/4プレートにゴールドシャトン止めという豪華仕様。ご丁寧にスワンネック緩急針まで付いている。

ゴールドで墨入れされた刻印は、製作ブログによると中国のムーブメント屋さんがサービスでやってくれたらしい。デザインもさることがら粋なエピソードにほっこりする。

ラグ

猫足(ティアドロップ)ラグというアンティークウォッチによく見られる意匠がされている。

ちなみに本物なのでバネ棒ではなく長ビスによるネジ止めになっている。おしゃれだが受け側のネジがとても小さく、バンド交換の際にうっかりポロ落ちして2時間位探しまわったことがある(2敗)

まとめ

この時計、私服でもスーツでも似合うので使い勝手がとてもよく、38mmという小ぶりなサイズはドレスシャツにもバッチリ。

ノンデイトなのでリューズ巻いて時間合わせればすぐ使えるのもいい。ブルースチールが綺麗なのでつい手首を振ってキラキラさせたくなっちゃう。そんな時計。


BB0038WHRO2 & BB0038WHRO1

左側のWHRO2は先に入手していたもので、旧ブログにて紹介しています。本本WHRO1は一昨年ヤフオクで新たにゲットしたもので、オクや中古屋はたまにこういう僥倖があるのがいいですね。

このHWRO1はかなり思い入れがあって、当時上野やヨドバシカメラをマラソンしまくってニアミスしたものの長いこと入手できず仕舞いでした。あれから13年経ったある日入手できたのですが・・・13年!? えっ、ちょっと待って早くない??



BB0036WHRO2 & BB0038WHRO1

兄貴分のBB0036と。両者よく似たデザインですがBB0036は男性的な印象なのに対して、BB0038は女性的な印象がありますね。ちなみのこの兄貴は「シンプル天津」と呼ばれています。その記事はコチラ(旧ブログ)で。

2023.10追記

手持ちのビーバレル紹介記事リンクを追加。

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