ミニチャンプスの1/18スケールミニカー、ポルシェ911 カレラSです。
スペック
ブランド | ポルシェ(Porsche) | メーカー | ミニチャンプス(mini champs) |
車種 | 911 | スケール | 1/18 |
世代 | 991(7代目モデル) | カラー | ホワイト |
年代 | 2011年~2019年 | 寸法 | 長さ25.0×幅10.4×高さ6.8(実寸) |
おすすめ度 | ★★★★☆(4.5) | 重量 | 750g(実寸) |
どんなモデル?
ポルシェ911の7代目911 カレラSをミニチャンプスが1/18スケールでモデルアップ。旧ブログでも一度紹介したモデルとなる。なお、カレラとはスペイン語で「レース」「競争」の意。
先に紹介した911 GT3が、後期型をベースとした排気量や馬力、エクステリアを強化した上位モデルなのに対して、こちらのカレラSは前期型のベーシックモデルという位置付けとなる。カラーリングもさることながら、微妙なディティールの違いがあるのが興味深い。
ディティール
全体像
ポルシェ特有の角を落とした流線型のフォルム。全体的に丸っこく非常にポルポルしている。カラーリングがダークブルーになったことで、レースカーらしからぬ知的でアーバンな雰囲気を纏う。
なおこのデザインは、当時入社1年目のピーター=ヴァーガ氏が担当したとのこと。カーデザインは工業デザインの最高峰である。その全体像から細部に至るまで「なぜその形なのか」という理由や必然が必ず存在するわけで、その時代の性能、流行、官能性、ブランド哲学諸々の集大成である。
これを入社1年目の新人がデザインを行い上司にプレゼンして、ほぼ即決で決まったというのだからとんでもない話である。
フロントビュー
こちらのカレラSは前期型であり、GT3は後期型であるため、フロント周りは若干の違いがある。バージョンやグレードによる部分もあるが、このミニチャンプス製の2台だとウィンカーの形が違う。他にはホイールの形が違っている。
現行モデルの992(8代目)に比べると、こちらの方が愛嬌のあるカワイイ顔をしていると思う。992は991に比べると新しい部分があり、かつ先祖帰りもしている興味深いデザインではあるのだが、カッコイイ属性がいささか強く出ている部分もあるのかなと思う。
リアビュー
911特有の安産型。「お尻自体のデカさはあくまで控えめなのであって、尻自体のデカさと言うよりは、ウエストのくびれによって相対的に際立ってくるデカさなのではないか」とブログで主張している方がいたが、全面的に同意する。プロポーションがいいんだよね。
カレラSは素に近いモデルということでリアウィングがない。しかしリアウィングがなくてもデザインとしては十分完成されていることがわかる。
このベーシックというか、第一形態感というか、私はまだ変身を残しているぞ感がワクワクする。公道で実車を見かけることもあるが、ウイングがない方が必要十分という感じで好感が持てる。
リアのウィンカーも丸っこいフォルムに対するアクセントとなっていていい感じである。現行の992は横一文字になっているが、これは先祖返りではあるものの、やや主張しすぎな感もある。
その他
ダークブルーの塗装はラメによるキャンディ塗装となっており、ムラや「す」もなくきれいに仕上がっている。ミニチャンプスの色使いはなかなか絶妙で、AutoArtや京商にはない雰囲気を出してくることがある。この感じは日本人にはなかなか出せないと思うので新鮮である。
フロントフードのエンブレムはデカールだが、実車でもロットやバージョンによってステッカーになっているらしいのであまり気にならない。
まとめ
安定のミニチャンプスクオリティであり、ビルドアップから塗装まで高いレベルで仕上がっている。
911はミニチャンプス、ノレブ、オートアートなど複数のメーカーがモデルアップしている。ジェネレーション、用途、カラーリングなどバリエーションが無数にある。その気になれば911だけでミニカー趣味が終わってしまうくらいモデルが存在する。
なお余談であるが、ニコニコ大百科のポルシェ911の記事の冒頭
“ポルシェ911とは、金持ちの下駄であり、カーマニアの憧れであり、安いレースカーである。”という一文が非常に秀逸な表現で、どういうクルマなのかを端的に表していて素晴らしい。
記事そのものの内容も濃いのでファンは一読するのも一興。
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