【レビュー】SIGMA 30mm F1.4 DC HSM Art ②三軒茶屋

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ニコン

シグマの懐刀30mmをK-3IIIに付けて撮ったらなんだかすごかった。高画質注意。

撮影のきっかけ

この間、K-3IIIにHD版 DA40mm F2.8を付けて蒲田界隈を撮ったところ、思いのほかレンズのヌケが良くクリアな描写に驚いた。これは行けるかもしれぬとシグマ30mm F1.4を引っ張り出して試し撮りしてみた次第。

このレンズのスペックや概要についてはコチラの記事を参照。


K-3 MarkIIIに装着

ちょいと太ましいがなかなかよく似合っている。最近はミラーレス機となってスマートなデザインのカメラが増えたが、一眼レフらしいずんぐりむっくりな姿もなかなか愛らしい。

K-3IIIはAPS-C機なので焦点距離は換算45mmとなる。ほぼ50mmと使いやすい画角なのでお散歩にももってこい。

このレンズで撮った写真

三軒茶屋

そんなわけでやってきたのは三軒茶屋。渋谷の隣町で、東急田園都市線と世田谷線交差している交通の要所。駅前の高層ビル「キャロットタワー」がシンボル。


三軒茶交差点を望む。国道246号、世田谷通り、茶沢通りの交わる四叉路になっており、上方には首都高速3号渋谷線が渡っている。世田谷方面における交通の要所のひとつで、R246はいつも混んでいるイメージ。

このあたりは高架下かつ繁華街にもなっているのでかなり明るく、ISO200くらいで撮れている写真もある。何気なく撮っているがキレの良さを垣間見せる。


キャロットタワーの近くには「すずらん通り」というちょっとした横丁がある。これだけでもなかなか立派な繁華街だがこれは序の口で、三軒茶屋の飲み屋街としてのポテンシャルはこんなものではない。


三角地帯

三軒茶屋二丁目付近の飲食店街でこの界隈における「こういうのでいいんだよ」的スポット。「三角地帯」というのは通称で、国道246号線と世田谷通りの分かれ道にある一角にあることから。

飲み屋街の後方にキャロットタワーがそびえ立つこの構図はFF7のウォールマーケットみたいでなかなかカッコいい。


このレンズは二段ほど絞って撮るとかなりシャープで切れる描写をする。キレキレすぎてまるでゲームのオープンワールドみたいになっている。しかし二段絞ってもまだF2.8なので余裕があり、さほど感度を上げずとも楽に撮れる。

前回初代K-3に付けて撮った時は「まあこんなもんか」と思いつつ、このレンズはまだ何かあるなと思ったらやっぱりあった。まさかこんな実力を隠していたとは。K-3IIIは高感度すっげえ強くなってる。はっきりわかんだね。


あらためて縦構図で撮ったところ。やっぱりえげつない写りをする。この感じは兄貴分の35mm F1.4を彷彿とさせる。

この日は木曜日だったが人通りは多くもなく少なくもなくという感じで、落ち着いた雰囲気だ。渋谷は人が多すぎて落ち着かないという人は三軒茶屋か中目黒まで移動すると話しやすい。

栄通り商店街

R246号を渡って下馬方面に伸びている商店街。やっぱりレストランや飲み屋が多いが、こちらはザ・世田谷といった雰囲気でありふれた生活感が心地よい。でもよく見るとおしゃれ。


三軒茶屋にはここ以外にも商店街がたくさんある。世田谷通りや茶沢通りも魅力的な場所があるのだが、何せ広いので一回で探索するのはなかなか骨が折れる。

キャロットタワー

一度駅前に戻って今度はキャロットタワーへ。駅地下直結のオフィスビルで三軒茶屋駅のシンボル的な存在。

このビルは26階に展望台があり無料で一般開放されている。無料であるゆえにレストランが貸切の場合などは入れないこともある。本日は渋谷・新宿方面はレストランの営業の関係で入れなかったが、横浜・川崎方面を臨むことができた。


ビル展望台からの夜景撮影は、窓ガラスの映り込みを防ぐためにC-PLフィルタ「忍者レフ」などを用いて三脚撮影するのが定番だが、近頃は三脚禁止のところも増えたし忍者レフで覆うのも抵抗がある。

今回のような仕事上がりのようなシチュではそもそも持ち歩いていないことも多い。そんなわけでblueはある程度割り切って撮ることが多い。


K-3IIIのような高感度に強いカメラと明るいレンズを持ってくれば手持ちのまま力技で撮影できる。C-PLフィルタも使っていない。このレンズは画角が広すぎないので映り込みは防ぎやすい。これが広角レンズになると範囲が広い分だけ映り込みやすくなる。

反射光の少ない窓ガラスを探してなるべくレンズを密着させて撮るとこんな感じで撮影できる。窓ガラスに対して垂直方向(正面)の景色程撮りやすく斜めだと写り込みやすいので、構図に制約が生じるのがネック。撮れるところを撮る感じになる。

このレンズを使用して気付いたこと

前のレビューでも述べたが、このレンズは旧型を丁寧にブラッシュアップしている。具体的には、

1.逆光耐性の向上。
2.周辺画質の向上。
3.超音波モーター(HSM)搭載で静粛性に優れる。
4.最短撮影距離が30cmとなりそこそこ寄れる。
5.レンズデザインが変更。今風で傷がつきにくくなった。

という形でかなり使いやすくなっている。特に2は、かなりの改善が見られ癖玉感はかなり減ったし、3の超音波モーター内蔵は静かなので人混みや室内環境でも使いやすい。

FA31mm F1.8との使い分け

ペンタユーザーの場合FA31mmは意識すると思うが、このレンズの方が夜景スナップ向きだと思う。

1.F値が1.4と大きく開放の解像度もそこそこある。
2.超音波モーター(HSM)搭載で静粛性に優れる。
3.(smc版と比べて)逆光耐性が高く、フードの遮光効果も十分。

といったところ。特に寄与度が高いのが2で、静粛性に優れるほかK-3IIIのAFの速さも生かされるのでかなり快適に撮影できる。もしAFで迷っても歯医者さん状態にならないのはいい。

一方FA31mmは絞りリングがありMFの操作性も悪くないので、マウントアダプターでミラーレス機に流用して撮る使い方もある。実際blueはZ7(フルサイズ機)やZfc、X-T4に着けて撮ることもあって、自ずと使い分ける運用となっている。

もちろん昼間などの通常撮影時はK-3IIIに着けて撮っても何ら問題はない。むしろK-3IIIにベストバランスといえる。見た目的にも性能的にもこれ以上の組み合わせはないだろう。


まとめ

今回撮影して印象が変わったレンズ。ほぼ35mm F1.4ジュニアという感じで二段ほど絞るとカリカリシャープな解像感を得られる。世代の新しいデジカメの方がそのポテンシャルを体感しやすいかもしれない。

一眼レフのAPS-C機を持っている人は真っ先に購入してもいいくらいだ。価格もこなれていて、中古レンズはキットレンズ並に手ごろだし玉数も多くてすぐ見つかる。ミラーレスに移行してもメーカー純正のマウントアダプターがあればAFも使える。

関連商品

SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art

こちらはフルサイズ対応のレンズで、30mm F1.4の兄貴分といったところ。シグマArtレンズの名を世に知らしめた名玉。本レンズと比べると太さこそ同じくらいだが高さがある。ただしArtレンズとしてはこれでも小さめな方ではある。

これも中古品の球数が多く価格もこなれている。フルサイズ一眼レフを使っている人は持っていて損はない。blueはD800(Fマウント)⇒Z7(Ftz + Zマウント)と乗り入れて使っている。たまにD200やZfcにも付けることもあり、汎用性が高い。


30mm F1.4 DC DN

こちらはミラーレスAPS-C機に対応した後継機種で、ソニー、フジ、キヤノンなどの一通りのラインナップに加えて、今年ニコンZマウント用のものが発売された。

本レンズに比べてかなり小型軽量化がなされておりZ50でもいい感じに収まる。もちろんZfcもいける。


ラバーフード

ビルの展望台で撮影をするときには必須。これがあると窓ガラス正面以外の構図も撮りやすい。反面、窓ガラスを覆ってしまうので人があまりいない空いているときに使おう。

下の忍者レフと比べるとガラス面に密着させやすく遮光効果が高いで使いやすい。反面携帯性はイマイチで結構かさばるのと、見た目がトイレ詰まりのスッポンを彷彿とさせる。というかそっくりw

忍者レフ

これも上のラバーフードと同じでガラス面の映り込みを防止するためのグッズ。

こちらは折り畳めるのが長所で持ち運びに苦労しないのがいい。反面ラバーフードとちがってレフなので覆う面積が大きくサイズ感や密着感がイマイチ。どちらがいいかは好みによる。

C-PLフィルタ

これは偏向フィルタの一種で、海や川などの水面の照り返し抑えたり、青空のコントラストを上げるために使われるものだが、ビルの窓ガラスの映り込みもある程度減らしてくれる。忍者レフが使えない状況でもこれは使えるので、持って行くといい。

反面、NDフィルタのように露出が若干暗くなってしまうのだが、ケンコーのこれは高透過仕様なので色が薄く、露出があまり落ちず夜景スナップに向いている。高級品だが使いまわせるサイズのものを買えば費用対効果は然程悪くない。

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