【コラム】船旅のお供には広角レンズがあると超便利!という話② あとがき

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初めての船旅で感じたことを徒然と。本編はコチラ↓

個人的に面白かったシーン

時間帯の変化

船旅は基本海しかないので時間帯によって空模様の変化を実感しやすい。

たとえば上の横浜ベイブリッジの写真は、左側が往路(17:00過ぎ)、右側が復路(8:00前)で、ライティング(太陽)の位置が違うのでその印象は異なっている。


これは往路(17:00頃)の写真でトワイライトタイム前となる。優しいがどこか物憂げな雰囲気に。

3枚目のベイブリッジの真下からのアングルは船から出ないと撮れない。橋の支柱にはスカイラウンジという展望施設が併設されており、大黒ふ頭のスカイウォークから歩いて行くことができる。


こちらはその岐路(8:00頃)で揚々した雰囲気に。ホワイトバランスを6500kに設定したまま戻し忘れているのせいなのだが(よくやる)、朝っぽい雰囲気になったので結果オーライの図。

東京湾は貨物船やタンカーなどが往来しておりなかなか賑やかだ。同時によくぶつからないなとも思うが、きっと海上にも交通ルールがあるのだろう。

接岸風景

船旅は接岸シーンも見どころのひとつだ。これは大さん橋入航の一幕。ここで気づいてホワイトバランスを5000Kに戻している。

水先案内人とタグボートの案内でバック駐車の要領で停泊するのだが、なんせ豪華客船なのでデカい。おそらくクルーズの船員さんも一番緊張するシーンのはずで、固唾を飲んで見守った。

船事情にやたら詳しい会社の先輩方と眺めていたのだが、全員技術職だったもので、なんだかタモリ倶楽部みたいなノリになってしまった。接岸した時の謎の歓声とガッツポーズは完全にソレで笑う


もっと驚愕したのが波の色が全然違うこと! マリンブルーヨコハマとはなんだったのか(緑)

酔い止めは飲んどけ!

船旅をする人は酔い止めは飲んでおいた方がいい。筆者は酔う体質なのかどうかが分からなかったので買わなかったが、他の人からもらったのでお守り代わりに飲んでおいた。自信が無ければドラッグストアで買った方がいいだろう。船内クリニックでも買えるが割高となる。

薬が効いたのか元から酔わない体質なのかは結局わからなかったが、とりあえず船酔いで行動不能になるリスクは減らしておくに越したことはない。

ただし戻ってからしばらく陸酔い?はあった。さすがに酔ったりはしないが一週間くらい体が揺れてしまうような感覚があった。ジャック・スパロウの歩き方がふらふらしているのがこれらしい。

早起きをしろ!

船旅をする人は絶対に早起きをした方がいい。これはマジで声を大にして言いたい。

そして日の出日の入り時間は事前に調べてきた方がいい。船上はネット回線がなかったり有料だったりするからだ。わからなければ船員さんに聞くといい。

海は夜明け前の景色が一番美しく、それが船旅なら尚更格別だ。黎明の空が白んでくるあたりにホワイトバランスを3300Kくらいまで下げて撮ると青紫のスクリーンをバックに鮮やかな橙が一閃するいい感じ朝焼けがが撮れると思う。


なお無事に寝坊した模様。日の出は見れましたか……?(白目)

これは分かっていた。……分かっていたのだが、筆者は盛大に二度寝してしまい無情にも太陽は上がった後だった。豪華クルーズ船は寝具も一流なのだ。嬉しいけどこれは悲しい。

飯の写真はためらわずに撮れ!

クルーズ船の食事はかなり豪華で見栄えがする。今回は社員旅行で人目があるのでやめておいたが、プライベートなどでは迷わず撮っておくことをお勧めする。

ただこれは難しいかも……。スマホで撮るならまだしも、馬鹿デッカイフルサイズカメラで撮るのはさすがにちょっとね。

星を見よう!

船旅のもうひとつの醍醐味は星空だ。船旅は海を航行するので光害の影響をほとんど受けず、天体観測に理想的な環境を得られる。何なら力業と根性で星景撮影まで行ける。


星空がどの程度見えるかは光害マップを参考にするとわかりやすい。東京近郊で環境を得ようとすると下田(伊豆半島)くらいまでは行く必要がある。八丈島沖は外海なのでこのマップで見ると青~灰のエリアとなり、ほぼ理想的な環境が得られる。

ただし船旅は海上なので、波という運要素が絡むので星景撮影はなかなか難しいかもしれない。今回は1日目(伊豆大島沖)は波が高かったため難しく、2日目(相模湾沖)はアイドリング中だったためそこを見計らって撮影することができた。

雑感 ※読み飛ばし推奨

以下、初めての船旅で感じた雑感を。カメラの話とは関係ないので読み飛ばし推奨です。

タイタニック現象

船旅は飛行機と異なり、それなりの時間を船という閉鎖空間で過ごすことになる。クルーズ船はホテルのように快適に過ごせるが外を出歩けるわけではないので、「あ、この人また会ったな」みたいな感じに段々と他の客や乗務員の顔を覚えていく。

このため船はそれ自体がひとつのコミュニティになっていて、客・乗務員問わず、固有の人物として名前と顔が一致するようになる。この感覚は他の旅にはなかなかない。それゆえボッチでもラウンジにいる人達と混じって話せたり飛び入りで麻雀を打ったりと、思ったよりも退屈はしなかった。

映画のタイタニックでヒロインが乗務員に気安く話しかけているシーンがあるが、リアルでも船長さんが普通に巡回をしていたりするので客と乗務員の距離感が存外近い。今回は2泊3日行程だったのでいささか短めだったが、2週間くらいやってるとあんな感じになるかもしれない。

社内旅行のプランとして

それと社内旅行のプランとしてクルーズ船は意外と合理的だと思う。移動や点呼の心配があまりないし「ホテルから出られない」という不自由による不満も出ない。今回のように目的地に上陸できなくても慰安という目的は達成される。何なら 限定ジャンケン 研修も組み込める。

あとグループや系列の会社だと意外と横のつながりや付き合いがないもので、そういう普段合う機会が無い人と話せるのはなかなか楽しかった。大抵団子になっているのだが、たまに単独行動している人もいて、そういう人から話を聞けるのも旅の醍醐味と言える。


問題は船をチャーターする場合それなりの社員数がいる会社でないと人数を満たせないことと、単純にホテルに泊まるより割高になることだろうか。ただ船旅はプライベートだと費用・日程の面からなかなか行きづらいので、貴重な体験ができる分ESに反映されるので元は取りやすいとも思う。

何にせよ総務担当者からすると企画や管理が楽なのは大きい。スケールメリットを生かせる大企業向けの企画になるのかな。筆者は「もらえるものはもらっとけ」の精神で全力で楽しみました。

船旅ならではの奇妙な感覚

船の記憶って少し不思議なところがあって、確かに「場所」なんだけど「位置」(座標)は絶えず移動し続けるのでなんか不思議な感じがする。今回は横浜から乗ったわけだが、別のツアーで違う場所から乗った場合でも同じ「場所」に来れてしまうのは、なんだか奇妙な感覚がある。

たとえばこの船旅で7階のリドテラスで座ったあの場所はたしかにその「場所」なんだけど、船の「位置」は絶えず移動しているので、もし別の機会にまたこの船に乗って同じ場所に座ったとしても、そこをあの時と同じ「場所」だとはすんなり認識できない感じがする。


同じことは普段電車とか車でもやっているはずだが、鉄オタでもない限り車両番号まで記憶していることは稀で、通常は非特定のものと認識するだろう。車については足代わりの移動手段なのでそもそも「場所」という観念がない。

しかし船は1隻しかないので、別に機会に別の場所から乗ったとしても確実に「同じ場所」なのだ。頭では同じ場所として理解しているのに感覚的な認知が追い付かず、脳が少しバグる。

もし機会があったらまたこの船に乗ってみたいかな。その時は別の場所から乗船してみて、この旅を思い出しながら乗ってみるとこの奇妙な感覚が楽めるかもしれない。竣工してから35年経つのでなるべく急いだ方がよさそうだ。それまで待っていてくれるといいな。

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