鶴岡市の魅力を非公式に発信するコーナー。日本海の夜の静寂(しじま)に身を委ねる。
撮影機材
メインカメラのZ7のバッテリーがなくなってしまったため、サブカメラのK-3IIIにLaowa 12mm F2.8を装着して撮影している。途中三脚撮影はSMC Pentax DA 35mm F2.8 Macroで撮っている。
今回の撮影でラオワ12mmは解像度が高いということが判明した。いいなコレ。
湯の浜温泉(夜)
この鶴岡弾丸旅行は生意気にも金曜日に有給取って前泊している。レンタカーを借りているわけだが期限が24時間なので、貧乏性の筆者はこれでもかと時間一杯使い倒すつもりでいる。
そんなわけで星景撮影をしたいなと思っていたのだが、あいにく全日程雨という。拳を空高く振り上げたはいいが降ろす場所がなく、なんかー!なんかくれー!という形で夜景を求めて彷徨っていたところ、とりあえずやってきたのがここ湯の浜温泉となる。…普通だな!
ちなみに昼間の湯の浜温泉の様子はコチラ参照。去年撮影に来たポイントとなる。昼間の時間帯に撮った写真はコチラ(なついろパンチ風味)
なお晴れていたらこんな感じのを撮るつもりだった
この日はにわか雨が断続的降ったり止んだりという感じで、少し雨をくらってしまっているのもあるが、ソフトフィルターのようににじんだ印象を受ける。また光芒が少し伸びすぎるので、本体内HDRでちょっと加減は行っている。
結果としてちょっと眠たい感じになっている。新しいHD版 DA35mm F2.8はこの辺クリアでまた違った雰囲気の絵になるのかな。HD版 DA40mm F2.8が結構ヌケのいい描写だったので、ちょっと興味がある。
海水浴場の夜もなかなか独特の雰囲気がある。熱海も夜景は面白いと聞く。国道135号線沿いのビーチの沿岸は引きで撮っても寄りで撮ってもおもしろそうだ。
このあたりを取っているとき地元に住んでいる2人組の女の子に声をかけられた。なんかいい子っぽかったので「いやー東京から遊びに来たんですよー」と5分くらい話してしまったのだが、怖いお兄さんとか出てこなくて良かった……。
加茂港(夜)
そのまま加茂港までやってきた。昼間に訪れた加茂水族館はこの近く、加茂水産高等学校の向こう側にある。
水銀灯は演色性が悪いのでこのようにグリーンの光になってしまう。レタッチで色相を調整すれば本来の色合いに近づけることもできるのだが、この感じは好きなのでわざと直さないでいる。
漁港の夜は本当に独特の雰囲気があって波音以外は静寂なのでとても落ち着く。自販機で買った缶コーヒーを片手にシャッターを切っていく。誰にも邪魔されない至福の時間だ。
水銀灯から伸びる光芒と水面のグレア、そして漆黒の闇とのコントラストは、現代美術や抽象画のような佇まいだ。あとは匂いかな。この光景と磯の香りはセットだ。
酒田港(夜)
足を延ばして酒田港までやってきた。これは完全にノープランだ。酒田港は工業港のイメージはあったのだが、夜は意外と暗く、夜景を撮れそうなポイントがあまりなかった。外海(日本海)に隣接しているところは軒並み真っ暗で参った…。
仕方ないので東ソーや日本化学があるあたりまで戻り、そこで撮った写真になる。
ここもなかなか独特の雰囲気で、筆者の他にいるのは釣り人だ。たまに「シュン!」というルアーを投げる音が遠く聴こえてくる他は無音で静まり返っている。
ここからラオワ12mm D2.8にチェンジ。解像度はこちらの方が断然上だ。光芒もキレイに伸びているし、レンズのヌケもよく、色乗りも申し分ない。これは筆者もびっくり。
筆者のなかでは名誉リミテッドレンズみたいな扱いになっていて、FA Limited 12mm F2.8みたいな運用がなされている。繰り返しになるが、無限遠が無限遠としてきちんと出るのが素晴らしい。
こちらは酒田マリーナで撮っている。超広角レンズで撮っていると「まだ行ける」と勘違いしやすい。ウッカリボッシュートするとシャレにならないので足元は常に確認した方がいい。
またマリーナや漁港などボートがある場所は並で上下に揺れるため、ISO感度や絞りを操作してシャッタースピードを速めると揺れを抑えることができる。代わりに水面のグレアが荒くなってしまうので、どちらを取るかは考えどころ。
まとめ
星景撮影ができなかったのでノープランのままノリで訪れた場所なのだが、普通に楽しめた。小さい頃から遊びに来ていた加茂や湯の浜だが、こうやって夜に訪れたのは初めてで、まして三脚撮影でじっくりと撮ることになるとは思わなかった。
夜の海は吸い込まれそうで怖いという人もいるが、筆者は没入感があって好きだ。たまに訪れて無心でシャッターを切るといい気分転換になる。シリーズ化しようかな。
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