スペック
年代 | 2014年頃 | ムーブメント | 自動巻き 6R15 |
型番 | SARG009 | 精度 | +30秒程度 |
直径 | 40mm | 風防 | サファイアガラス |
厚さ | 13mm | 防水 | 10気圧防水 |
ラグ幅 | 20mm | おすすめ度 | ★★★☆(3.5) |
機能 | デイト | 備考 |
どんな時計?
この時計はセイコーの「メカニカル」という、同社の製造する機械式時計の中でも普及価格帯に属するシリーズの製品である。現在は「メカニカル」のラインは統合され、「プレザージュ」という新しいラインになっている。
SARG009はフィールドウォッチを意識しており、10気圧防水に夜光インデックスを備え、屋外や作業でも使いやすい時計に仕上がっている。また実売3万円台と安価であり、コストパフォーマンスにも優れている。
あまり派手さのない時計であり現在は廃盤となってしまったものの、地味に人気のある時計らしく、オクで出品されるとすぐ入札が入るようだ。なかなかわかってるじゃん。
ディティール
ダイヤル
大きなアラビアインデックスが目を引く。R社とかP社、B&R社、S社なんかを参考にしたと思われるが、どのメーカーのものとも似ておらず、なかなかユニークなフォントである。
書き出しのところが斧のブレードみたいな形になっており、近くで見ると少し不自然な感じがするが、腕を遠ざけて離れてみると気にならなくなり自然な見え方になる。視覚効果をうまく取り入れた、なかなか考えられたデザインである。
ガラスは片面非球面であり、斜めからの視認性はあまりよくない。また無反射コーティングが付いていないが、デザインが少しレトロなので付いていなくてもあまり違和感がない。キャラで得してる部分って腕時計にもあるよね。
ムーブメント
ムーブメントは6R15を搭載しており、セイコー5や中華オマージュに乗ってる4R35よりワンランク上である。4R系とのスペック上の違いはパワーリザーブの長さで、こちらは50時間くらい持つ。
メカニカルやその後継のプレザージュは基本これが入っており、基本シースルーバックなので基本これが見える。基本だよね。
6R15は巻き心地が良く、特にカレンダーの日めくりの感触が好きである。パチパチパチッって感じで小気味よく回るのでこの時計はカレンダーをつい合わせたくなる。リューズ操作にあまり力がかからないのでETA2024-2やセリタSW200よりも壊れにくそうな印象がある。
ブレスレット
いわゆる疑似3連ブレスである。3連っぽく見えるが実際には1ピースで構成されており、可動域がないタイプをそう呼ぶらしい。
可も不可もない普通のブレスであるが実用では何も問題ない。エッジは若干丸く仕上げられているため腕あたりが良く、バックル部分に調整穴があるためジャストに調整できるのが便利。また全てヘアライン仕上げなので雑に扱っても小傷が目立ちにくく、フィールドウォッチという用途にも噛み合っている。
顔がレトロなのでレザーバンドに交換してもなかなかいい感じになりそうだ。
夜光
このモデルはアラビアインデックスが光るのでかなり明るい。3万円台というコストパフォーマンスでこの明るさは、当時販売していた腕時計のラインナップではなかなかなかったように思う。この時計が人気なのはこうしたスキマ部分をうまくついたところもあるのかもしれない。
まとめ
信頼と実績のセイコー6R15ムーブメントを搭載し、10気圧防水でラフに扱え、視認性や夜光を確保した実用本位のモデルといえるが、レトロなデザインも評価が高いようだ。ちょっとやれたカーフバンドなんかよく似合いそうだ。
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