思わぬ伏兵その2。チタン製ボディにスーパーブルー全面夜光という飛び道具的な一本。
スペック
年代 | 2022年頃? | ムーブメント | VH31(クオーツ) |
型番 | T2576MS-B | 精度 | |
直径 | 37mm | 風防 | サファイアガラス |
厚さ | 9mm | 防水 | 5気圧防水 |
ラグ幅 | 20mm | おすすめ度 | ★★★★(4.0) |
機能 | 備考 | チタン製・全面夜光 |
どんなモデル?
この時計はBerny watchのクオーツモデルとなる。Bernyは今回初めて紹介するメーカーで、ヨーロッパの鉄道時計のパク…オマージュモデルなんかを作っているブランドだ。ファッション時計が多いが、ガチのダイバースも作っていて、広めの芸風が持ち味となる。
しかし筆者はこのバーニーウォッチ最大の持ち味は夜光だと勝手に思っていて、かなり飛び道具的なアイテムを出してくるので面白い。今回紹介するモデルもしっかり飛び道具で、中華時計を集めすぎてR社やT社のオマージュに少々飽きてきた筆者としても面白く、新たな風を感じている。
なおブランド名はBerny(バーニー)である。Benry(ベンリー)ではない(1敗)
ディティール
ケース
ダイヤルは全面ルミノバのオフホワイトになっている。見た目的にはかなり自然でルミノバダイヤルっぽく見えないこともない。
デザインはsi○n 656と同じでかなり見やすく、レザーブレスに換装するとほとんどそのまんまになる。なお本家のジ○ン 656も全面夜光モデルを過去に製造している。
またこの時計はクオーツムーブであるが運針が面白く、機械式腕時計に似せた運針となる。だいたい4振動(1/4秒刻み)くらいで進んでいるようだ。一般的な機械式ムーブの場合は6振動(21200振動/時)か8振動(28800振動/時)なので、機械式時計に慣れた人でも違和感が少ない。
一応難点もあって、4時方向にあるリューズが小さくて引き抜き操作がしづらい。もっともクオーツなので、毎日合わせをするでも無ければ然程不便は感じないだろう。
ケースバック
ケースバックは見ての通りブラスト仕上げとなっている。
後述するのが、このモデルはケース・ブレスともにチタン製である。ただしグレードのチタンなのかはわからない。腕時計で使われるチタンはグレード2(純チタン)とグレード5(チタン合金)がメインで、加工や表面仕上げを行いやすいのはグレード5だ。
おそらくはグレード2(純チタン)と思われる。シチズンのデュラテクトのような表面硬化処理はされていないため、表面がSUSよりも傷つきやすいので丁寧に扱った方がいいかもしれない。
ブレスレット
ケースと同じくこちらもチタン製となっている。やはりグレードはわからないが、ポリッシュやヘアラインではなくブラストなので柔らかいグレード2じゃないかと思う。
リブが入って疑似三連ブレス風になっているが、質感があまり良くなくぶっちゃけダサいので普通のデザインでもよかった。ただダイヤルがシンプルすぎるのでここにデザインを入れたのかもしれない。
そしてこの時計、クオーツムーブメントであることもあって持った時の質感がアテッサやエクシードよりもさらに軽く、存在感を感じないほどだ。ひょっとしてブレスは無垢材じゃなくて中空のプレス加工品(安物でよく見られる)じゃないかと疑ったのだが……。
エンドピース(弓カン)を見るとしっかり無垢になっている。これはうれしい。そして加工が難しい純チタンでこの形をしっかり作れるというのは何気に凄いことだと思う。
このブレスの接続は割ピン方式なのだが、すべてのコマが抜けるようになっている。チタン製のブレスで比較的よく見られ、シチズンのエクシードなどもこの方式になっている。
夜光(Full Lume)
お待ちかねの夜光。このモデルは全面夜光モデルであるが一味違っていて、なんとクロマライト風のスーパーブルーのルミノバが採用されている。ただでさえ珍しいスーパーブルーのルミノバだが、全面夜光に使われているのはさらに珍しく、ほぼこの時計がオンリーワンだろう。
これは画像検索で調べた際に「ん?」と思った次第。ブルーとスーパーブルーはネット上だと見分けがつきづらく、実際入手するまで分からないことが多いのだが、たまたまブルーとスーパーブルーの夜光が同時に写った画像を見つけたため、これが決め手となった。
こうして実際に購入して手に取ってみたところ、スーパーブルーであることが分かった。また秒針が何気にオレンジ色に発光しているのだが、これは気のせいではなく本当に光っている。
これが呼び水となり別のモデルを取り寄せて検証したのだが、バーニーウォッチはオレンジ色の高輝度ルミノバを持っていることが判明した。これは別のモデルで詳しく紹介してみたい。
Pagani Design との比較
Pagani Design PD-1692とのショット。これもクロマライト風のスーパーブルーのルミノバが使われているモデルとなる。
発光時の写真は特に色調をいじっているわけではなく、jpg撮って出しで既にこの絵であり、肉眼で見ても大体こんな感じの色合いになる。ケースが反射しているのはテレビ画面の反射で、ブラックライトを当てているわけではない。
この神秘的な光景は夜光ファンなら感動もひとしおだが、2024.9現在で2.5万円もあれば入手できる。
全面夜光三姉妹
San Martin SN022も加わって全面夜光三姉妹揃い踏みの図。これがやりたかった。以上。
スマートウォッチなる便利な代物まで存在するこの時代に、アナログ式腕時計に何を求めるかは人それぞれだ。ブランド、ステータス、リセールバリュー、デザイン、精度……まあなんでもいい。雲上だろうが、ロレックスだろうが、チプカシやセイコー5だろうが、皆それぞれ好きに楽しめばいい。
筆者は一貫して光り物オタクであるため、金属質感やルミノバ夜光が楽しめればそれで申し分ない。
この3本全部合わせて買っても5万円でお釣りがくるし、しっかり遊べて使えてしまう。これほど幸せなことがあるだろうか。いやない。
入手方法(アリエク)
この時計はアリエクで買える。2024年現在だとセール時だと1万を切るくらいだ。バリエーションとしては通常のブラックダイヤルのものもあるが、価格はルミノバダイヤルと変わらないのでこちらの方がお得感はあるだろう。
入手方法(Amazon)
この時計はアマゾンでも買える。アリエクで買うよりも割高だが、敷居が高いと感じた人はコチラから購入する方法もある。
まとめ
色んな意味で飛び道具的な1本。クオーツムーブメントではあるが、チタン製ケース&ブレス、スーパーブルーのルミノバと見どころが多く、オンリーワンの魅力がある時計。運針も機械式ムーブメントに似せていあるため違和感が少ないのも良い。
価格的にも安価なので、変化球の時計が欲しい人はおすすめ。光り物オタクはとりあえず1本ポチっておくといいだろう。何はともあれ、スーパーブルーの全面夜光は必見の価値がある。
関連商品
このBernyのチタンクオーツウォッチの関連商品をコチラで紹介。
Berny watch Am143m
この時計のバリエーションモデルで、こちらは自動巻きムーブメント(ミヨタ8215)搭載モデルとなる。外観は似ているがルミノバの発光色が異なっており、こちらはBGW9(ブルー)となる。
またサファイアガラスが、フラットサファイアとドームサファイアを選べるようになっている。価格差は若干でほとんどないようなものなのでお得感がある。本機(T2576MS-B)と同時購入して違いを楽しむ方法もある。
Berny watch フルチタンウォッチバンド
この時計についているチタン製ブレスレットは単品で購入することができる。コマの接続は割ピン方式で、バックル部分はよくある3つ折り式の標準的なもの。グライドバックルは付いてないがバネ棒調整用のピン穴があるので微調整は容易。
クイックリリースポイント付きのバネ棒が付属しており、ケースから外しやすいところもいい。ステンレス製ブレスレットよりも軽いので重い人は是非。
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