【コラム】GUNDAM FACTORY YOKOHAMAで動くガンダムを見に行った話

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▶カメラ

まだだ!まだ終わらんよ!(もう終わったよ!!)

動くガンダムを見に行きたい!

横浜の山下公園にはガンダムがいる。そのガンダムが今年の3月末日を持って終わってしまうらしいと駅のポスターで見た。

筆者はガンダムはあまり知らないので家や会社から近い割にスルーしていたのであるが、今期で終わってしまうと聞けば話は別で、RAW用素材の回収もかねて駆け込みで見てきた次第。なんというミーハーなやつめ。。

GUNDAM FACTORY YOKOHAMA

ざっくりとした入場案内はコチラ。……とは言え3月末日まであまり日数はないのだけど。

■施設概要 ※2024年3月末日をもって終了

入場料 入場料:大人1,650円 小人(7歳以上12歳以下)1,100円
特別観覧料:大人・子人(7歳以上)3,300円
営業時間 平日:11:00~20:00(最終入場19:00)
土日祝:10:00~20:00(最終入場19:00)
三脚の使用 可能(混雑状況などにより規制される可能性はあり)

アクセスは割と容易で、山下公園の隣接した山下ふ頭にあるため、みなとみらい線元町・中華街駅から10分以内で行ける。

この施設は通常の入館券チケットと、ドックタワーに登れる特別観覧チケットがあり、ドックを見る場合は両者を購入する必要がある。ただし通常の入館券でも正面構図や右斜め45度構図は可能。

当日券でも入れるが事前購入を推奨している。特に土日祝日や夜間などは当日券は販売しない可能性もあるため。筆者は思い付きで平日に当日券で入れたが、3月最終の1週間はそれもちょっとわからない。確実に見たいなら事前購入を推奨。特別拝観券は今からだとちょっと厳しいかもしれない。

撮影機材

ニコンD800にAF-S NIKKOR 28-300mm f3.5-5.6Gを装着。こうした巨大な立像などは高倍率レンズを持って行くと全体像からディティールまで写せるので便利。

なおこの施設は立地上昼下がり以降が順光となるため、ライティングを重視したい人は13:00以降に行くとよい。ただし終了間際につき混雑する可能性もあるため難しいところだ。

RX-78F00 ガンダム

ゲートをくぐると整備ドックの中に1/1スケール RX-78-2 RX-78F00ガンダムがいる。ガンダムはいわゆるリアルロボットというジャンルになるので、寸法、出力、素材などのスペック諸元仕様などが明確に存在しており、頭頂高で18mとなる。お台場のユニコーンに比べるとやや小さい。

これはマンションで5~6階程度の高さとなり、いざこれを目前で見てみるとかなりの質量感がある。ガンダムは赤・黄・青のいわゆるトリコロールカラーとなっているが、よく見ると明度の異なる複数の色を使われていて、立体感の演出に一役買っている。

後で調べてわかったが、このガンダムの型番はRX-78F00といって劇中のRX-78-2ガンダムとは別個体という設定とのこと。そのため全体のデザインや分割線などのディティールはRX-78-2とは少し異なる部分もあるらしい。

別のアングルから。設定資料集などでは右斜め45度で立っていることが多い。上座なのでこのまま飛翔したりビームライフルを構えたりしても都合が良い。

1stガンダムはテレビ放映時(1979年)からこの姿だったわけではなく、現在に至るまで幾度となくデザインのリファインが行われている。カトキハジメ氏など工業デザイナーの手によって、車や航空機、戦車などで見られる機械的・構造的ディティールが随所に盛り込まれている。

具体的には足首やヒザ裏などの油圧式シリンダー構造や、エアインテーク、放熱フィン、ヒートシンク、通気ダクトといった吸排気設備や電気設備の要素、点検口とその注意書き(cation)、装甲板の筋彫りやリベット接合跡など多岐に渡り、兵器としての説得力を持たせている。

こいつ……動くぞ!

ドック右側には謎タイマーが設置されており、表示されている時間が経過すると……。


ガンダム大地に立つ!!

この時例のガッシィィィン!!!みたいなサウンドエフェクトがちゃんと鳴る。


フェイス部分をアップで。なお1stガンダム(RX-78-2)は、他のシリーズのガンダムと比べて珍しいディティールが多く、このRX-78F00もそれによる。

まずツインアイがイエローのガンダムは歴代でもかなり珍しい。正統派だとRX-78-2ガンダムと、機動戦士ガンダムSeedシリーズのキラ=ヤマト搭乗機(ストライク⇒フリーダム⇒ストフリ)くらいしかない。あとは∀ガンダムとかGセルフくらいだろうか。

他のガンダムのツインアイはほとんどがグリーンとなる。Seedでカガリの乗機ストライクルージュにキラが乗ってフェイズシフト装甲がトリコロールカラーになるシーンがあるが、そのシーンすらもグリーンという徹底ぶりである。

また角が白いガンダムも珍しい。歴代のガンダムのブレードアンテナは大体イエローが多い。


そしてこのガンダムはしゃがむ。これにはガイルもびっくり。

だから何なんだと思うかもしれないが、過去のガンプラ(ガンダムプラモデル)で「しゃがむ」というのは長年の間技術的課題となっていたテーマで、可動域とリアリティの両立を目指して、構造を見直し、素材を見直し、モデラーの作例も取り入れ幾度となく改良を繰り返されてきた。

安定して実装できるようになったのはMG(マスターグレード)のVer2.0が出てから(2008年くらい)で割と新しい。2020年時点ではフレーム構造、アクチュエーター、電装部品などを組み込んで1/1スケールで動作再現できるまでになっている。

マグネットコーティング駆動試験

前述の通り、1stガンダムのツインアイはイエローだが、このRX-78F00ガンダムはグリーンに発光するギミックがある。カトキハジメ氏デザインのMG RX-78-2 Ver.Ka だとグリーンなので知っているとニヤリとする。

なおこの稼働デモンストレーションはドラマ仕立てになっていて、筆者が見た回はマグネットコーティング駆動試験を実施中、ガンダムが何やら謎の電波を受信してしまい、アムロ=レイの 亡霊 思念体が乗り移るという設定で展開された。

このマグネットコーティングは原作の40話で施されるが、いわゆるパラレルワールドの設定になっているようで、Zのバイオセンサーとかνガンのサイコフレーム的なものと扱われているようだ。


アムロ=レイの思念体をインストールした結果、「なじむ!実に!なじむぞ!最高にハイってやつだァァァァ」状態のガンダム様。さすがにこの後指をこめかみにぶっ刺したりはしなかった。

このガンダム様の雄姿は「ガンダム 一般兵視点」とか「アムロレイ やばい」で検索すると動画が出てくる。とくに前者は、こちらが撃つ前に避ける、回避と同時に反撃してくる、反撃は必中かつ致命傷、というほぼTASみたいな動きをする。そこからついた渾名が“連邦の白い悪魔”だ。

ジオン軍の一般兵士からすれば「こんなヤツ勝てるか!!」と戦意喪失するのも無理はなく、心中察するに余りある。なんだかんだ言われながらもこんな化け物と渡り合ったシャアはすごい。


ちなみにこの後はオードリー春日の「トゥース!」みたいなポーズに落ち着いた。


なお「立てよ国民よ! 」で知られるギレン=ザビ総帥の演説っぽいポーズも。
(イデオロギー的に)まずいですよ!

ディティール

このガンダムのディティールやギミックはバンダイで実際に発売していたプラモデルの技術がフィードバックされていて、ほぼ1/1スケールモデルといっても過言ではない。

特にコックピット開閉、マニュピレーター、脚部のフレーム構造および稼働ギミックなどはほぼプラモデルの構造そのままになっており、MGやRGのガンプラを組んだことがある人は思わず唸る。特にマニュピレーターはZガンダムや彗星の魔女等、劇中シーンのイメージもあり凄みがある。

そして足部分だが、よく見ると足が地面に接地されておらず浮いたままになっている。ではどうやって立ったりしゃがんだりしているのかというと……


ガンダムの後ろにあるドック部分のクレーンで支えている構造となっている。おそらくガンダム本体は中空かまたは質量の軽い素材でできていて、後ろのクレーンが重心となっているのだろう。⇒これは調べてたらその通りだった。

実はこれすらも元はプラモデルの商品技術で、ディスプレイスタンドから着想を得ている。ガンプラはバーニアやファンネルなど装備を背負う機体は自立が難しい。劇中のポーズや雰囲気を再現するためにスタンドで支えたり吊ったりするのだが、正しく既存技術の応用と言える。

⇒調べたところ、このガンダムは金属フレームにカーボン製の外装をかぶせる構造をしているとのことで、実際のガンプラと同じ構造をしている。また2017年まであったお台場ガンダムのセルフリバースエンジニアリングがなされ、比較して10tの軽量化がなされたという。

その他見どころ

富野由悠季氏のコメント。はじめの「ありがとう」と「ごめんなさい」の見出しと、第二段落まで読んだところで、この文体はもしや……と思って全部読むとやっぱり御大じゃないか!というファンサービスである。

現代ガンプラの基礎となったMG第一作目のRX-78-2ガンダムが発売したのが1995年で、そこからわずか四半世紀経った2020年でこの水準なのでむしろ十分すぎるというか。むしろ宇宙世紀における技術革新のペースがあまりにも早すぎた。

バンダイが本気を出したら横浜ガンダムのセットを稼働・発光ギミック含めて1/100スケールで作れちゃうと思う。⇒当然プラモ化はされているのだが3/20時点で完売とのこと。


その隣には現在上映中の機動戦士ガンダムSEED FREEDOMのラッピングが。

葬送のフリーレンのファンアートで、フェルンが「SEED放送当時は私産まれていません」というネタがあるが、今大学生くらいまでの人はこのフェルンと同様の感想になってしまうものと思われる。この構文はダメージを受けるが面白いので流行ってほしい。

その他見どころ2

港にはホワイトベース、アルビオン、アーガマが停泊していた(うそ)

氷川丸は山下公園にいつもいるが、その奥に見える大さん橋現役の国際客船ターミナルのため、毎日いろいろな船が停泊する。本日は銀河丸(航海実習訓練線)と飛鳥II(客船)が停泊していたようだ。

実はこの間機会があり、この大さん橋から客船に乗って船旅をしてきたのだが、この話はいずれ。

まとめ

その他カットを。この子結構動き回るのでモビルスーツのくせに色々表情豊かなカットが撮れる。途中でファームウェアアップデートとかもしたのかな。




前々から知っていたが、終わると聞いて駆け込みで行ってきた形になる。これでも当初よりも公開を2年間延長してくれたのはありがたい。せっかく神奈川県民ならもっと早く行っておけばよかった。

この山下公園のガンダムは3月一杯で終了してしまうが、次は何が経つんだろうか。去年書いた記事から主張しているのですが、青葉区にビグザムを建ててほしいです。東急の度量が今試される(試されません)

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