東京マルイ M92F ミリタリー(ゴールド塗装)

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東京マルイ

マルイベレッタコレクションのひとつ。わしのベレッタは百八式まであるぞ(さすがにそんなない)

スペック

年代 2002年 作動方法 ガスブローバック
メーカー 東京マルイ バージョン
全長 約216mm ホップアップ 固定式
身長 約106mm 装弾数 26+1発
重量 755g(純正グリップ時) おすすめ度
材質 ABS樹脂 備考 塗装カスタム

ベースモデルはこれ↓

どんなモデル?

マルイのM92F ミリタリーをベースにゴールド塗装を施したもの。ヤフオクにて入手。

このガンの作者様は定期的に製作したものをオークションに出品している。普段はバトルダメージ(ウェザリング仕上げ)を得意としているが、たまにゴールドやシルバーなどの色変わりのものを作ってくれる。これはその一例。

ディティール

全体像

丁寧なシャンパンゴールドのキャンディ塗装が施されている。ゴールド塗装にはいくつか種類はあるが、この銃はシルバーを下塗りにクリアゴールドを重ねるオーソドックスな手法で塗られている。

昔のモデルガンのレストアでよく見られる手法で、どこか懐かしいオールドファッションな佇まい。

スライド&フレーム

こうしてみると木工における梨時仕上げに近い。透け塗りは均一に重ねないといけないので難しい。

作者様いわくこのクリアゴールドは一液性のウレタンをかけているそうで、ラッカーやアクリルよりも強い。エアブラシは扱いが難しいがこういった塗料を扱えるのもメリット。

グリップ

グリップはクロームステンレスについているフィンガーチャンネルタイプのもの。

ジャンク品から漁ったもので、加水分解でベッタベタになっていたところをパーツクリーナーで綺麗にして塗りなおそうと思ったところ、めんどくさい いけるやん!というわけでそのまま付けている。

背面

ゴールドのM92Fはありそうでなかなかないため、珍しい光景。

まとめ

丁寧なシルバーの下塗りに、やはり丁寧なクリアゴールドを重ねた、オーソドックスな逸品。その丁寧な仕事には確かな技能と心遣いがうかがえる。上品なマットゴールドといった質感でとても美しく、ついうっとり眺めてしまう。

しかし作者様はこの出来栄えにはあまり満足しなかったようで、この手法を進化させてクロムメッキの上にキャンディ塗装を重ねるノウハウを確立した。その紹介はコチラにて。


※以下金色マニア向けの記事になります。一般の方はこちらでご退出ください。

「金色」表現あれこれ ※長文注意

トイガンの歴史は錬金術の歴史である。トイガンを「金色」にするには以下の手法がある。

方法  品質 強度 備考
1.ゴールドメッキ ☆☆  ゴールドの電気メッキをかける方法。多くの金属モデルガンではこの仕上げが採用されている。別格の美しさだがユーザーレベルではまず不可能。パーツ単位ならメッキペンで可能だが、高価な上に均一に仕上げるのは難しい。
2.クロムメッキ
  +クリアゴールド
 クロムメッキのなされたモデルの上にクリアゴールドを上塗りする方法。美しいがキャンディ塗装は高い技能を必要とする。また調色と表面強度の課題も残る。エアブラシがない人はミッチャクロン+ホイール用スプレーで仕上げることが多い。
ウレタン系塗料ならば表面強度を高めることができ、プラモデルのメッキモデルなどでもこの方法を使われる。しかしユーザーレベルでは2液性の缶スプレーとなり、残った塗料を保存できないため使い所が難しい。
3.シルバー塗装
  +クリアゴールド
 シルバー塗装の上にクリアゴールドをかける方法。2の場合に比べると表面強度は確保しやすいが、代わりに美しさは劣る。やはりキャンディ塗装なので高い技能を必要とする。
4.メッキ調スプレー ×  メッキ調スプレーを使用する方法。手軽かつ美しく仕上がるが、手で触ると真鍮粉が指についてしまうという欠点があり、表面強度や保存性が低い。これを防ぐためにクリアを吹く方法もあるが、今度は金属的な質感や光沢が失われてしまう。
5.Mr.メタルカラー
スーパーメタリック
×  Mr.メタルカラー、ガイアノーツなど粒子の細かいゴールド塗料を使用する方法。美しく仕上がるがほぼエアブラシ専用。手に触ると真鍮粉が指についてしまう点、クリアを吹くと質感が失われるところも4 5と同じ。
6.ゴールド塗料 × 通常のゴールド塗料を使用する方法。缶スプレーは粒子が荒い為艶が出にくく、スプレー感が丸出しなので美しさはイマイチ。手に触ると真鍮粉が指についてしまう点、クリアを吹くと質感が失われるところも4 5と同じ。

質感はやはり24kゴールドメッキが最強。イオンプレーティングも遜色ない仕上げが可能。

しかしユーザー環境ではメッキ、イオンプレーティングは難しく、金着せ(箔押し)は用途的に馴染まないため、基本的には塗装で表現をすることになる。金色塗装には、シルバー塗膜の上にクリアゴールドを上塗りするキャンディ塗装と、真鍮系顔料を直接塗るゴールド塗装がある。


ゴールド塗装は色合わせが難しく(似て非なる色合い)、真鍮顔料は比重が大きいためはがれやすい(指に付きやすい)欠点があるため、戦闘機プラモデルなどあまり触らないもの、部分向けの塗装となる。トイガンは触りまくるのでキャンディ塗装が用いられることが多い。

このガンは3.シルバー塗装+クリアゴールドで仕上げてある。キャンディ塗装は隠蔽性のないクリアを上塗りするのでムラになりやすく高い技能を必要とするが、均一かつ丁寧に仕上げられている。

 

ながいよwww

金色表現について熱く語ったけど流石に長すぎた。

けどトイガンの歴史 ≒ 塗装・表面処理の歴史 といっても案外大袈裟ではない。ガンブルーの「青」、ゴールドメッキの「金」、ステンレスの「銀」、焼き付け塗装の「黒」…。

プラスチック製のトイガンを、鋼鉄で造られた実銃の質感にどれだけ近づけられるかはこの趣味永遠のテーマといえ、光り物オタクを魅了してやまない至高のロマンといえる。語り出すと止まらないのでいったんこの辺で。

コメント

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