【レビュー】Ai AF Zoom Nikkor 35-70mm F2.8D ②

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ニコン

前回の続き。オールドレンズを付けて雪に閉ざされた2014年の横浜を歩く。


このレンズで撮った写真

みなとみらい

ニコンのターゴイズブルーの色合いは非常に好み。

ホワイトバランスは普段K(色温度)設定で撮っていて、このように夜景スナップで青くしたい場合は3000~3500Kくらいで撮ることが多いが、ペンタックスだともう少し緑が強くなるのでちょっと塩梅が違う気がする。カラーバランスでいじれるんだけど。

昔のアニメで「ホワイトアルバム」という深夜アニメがあったが、色彩設計がものすごく好みだったのを覚えている。光の描写と色使いだけで季節が冬だとわかる。そしてほとんど画面が動かないOP。あれはすごい。


三菱ドック踏切。地名は昔みなとみらい地区が造船所だった時の名残から。

地元住民の生活路になっているためなくなると困るやつ笑 これがなくなると桜木町方面に抜けるのに高島町か紅葉坂に大回りしなければならなくなるため非常に不便。


横浜美術館とMARK IS みなとみらいの間の広場。単なる曇り空っぽく見えるがれっきとした夜景で、三脚を用いてのバルブ撮影を行った。

前に乗せた場所であるが、こちらはLEDが光っておらず、印象がまるで異なる。ランドマークタワーのこの例この例のように、同じ場所の夜景撮影でも環境や撮り方が違うとまったく違う絵になる。


ホワイトバランスの比較。上から順に3100K、4000K、5000K(くらい?)となる。雰囲気ががらりと変わるが、どれで撮ってもきれいなので非常に悩ましい。

中でもISO4000あたりの温かみのある雰囲気が一番好き。雪は冷たいんだけど「温かい表現」が両立できる素晴らしい被写体だと思う。自分の中では矛盾しないので、認知的不協和にならない。(作動スイッチ:赤 停止スイッチ:緑みたいなやつ)

桜木町の空き地

馬車道にあるタワーマンション「ザ・タワー横浜北仲」建設予定地。雪で全てが白く隠されている。当時は横浜市の新市庁舎もまだ建っていないかった。

この白一面の世界が6年後にはこうなっている。


馬車道

左側カップルの手をつないだあたりの場所から光芒が漏れて斜めにスミアが入っている。たまたまマグレで撮れたものだがエモくて非常によろしい。


横浜市開港記念会館。ちょっとHDRっぽくなっているがただのjpeg撮って出し。ブラックミストフィルタに吐息を吹きかけて表面を結露させ、それを布でこすっている。

中華街・石川町方面

ここの通りは普段は看板がガチャガチャ出ていて結構騒がしいが、大雪もあって店舗はみな閉まっており、提灯のみが爛々と輝いている。不思議な雰囲気でちょっと千と千尋感がある。


ニコン機の3000k~3500kあたりのこの色合いがとても好き。雪や夜景にとてもはまる。


石川町駅。アニメ調でちょっとうるさいかもしれないが幻想的な雰囲気は出ている。

横浜駅周辺

平沼橋から見える宿泊施設。高校生くらいのときに「いつか入ってみたい!!」という野望があったのだが、どうやら私は縁のない人生だったようで、老朽化によってついぞ取り壊されてしまった。合掌。

…と思ったら最近復活した。ラブホって再建築できるんだ…。「新築」がダメなんだっけか。


ブラックミストフィルタを取り外して撮影するとこんな感じになる。

後継品

このレンズは繊細な写りが非常に好みなのだが、前回述べたように積極的におすすめはしづらい。というのも、このレンズにはバルサム切れ(レンズを貼り合わせた接着剤が白化してしまう)という持病があり、パッと見て綺麗な個体でも中玉が曇ってしまっていることが多いからだ。

このクモリは経年劣化によるものなので美品であっても結構な割合で見られる。そして外見からはなかなか気づきにくいため実際に試射してみないとわからない。ネットやオークションで中古購入は一種のギャンブルとなるため、なかなか勧めづらい。

そんなわけで、以下の後継品をおすすめする。

AI AF-S Zoom Nikkor ED 28-70mm F2.8D

これは35-70の後継品で、広角側が7mm伸びて28mmとなったのでかなり使いやすくなった。

特筆すべきは絞りリング超音波モーターを両方とも備えていることで割と唯一無二だったりする。FTZを噛ませればもちろんZマウントでAFが使えるし、フジXマウントや中華レンズのようにレンズ側で絞り調整もできる。金属外装+縮面塗装と質感も申し分なし。

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

これはさらにその後継品となる。これは広角側がさらに4mm伸びて24mmとなり、ナノクリスタルコートによってゴーストやフレア耐性も高く、細身で取り回しもしやすい。代わりに絞りリングはなくなった。

いわゆる大三元レンズの一角で非常に高価だったが、VR(手手振れ補正付き)の後継品が出たこと、さらにZマウントに移行し、こちらでも後継品が出たことから、かなり購入しやすくなった。

Tamron SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032)

みんな大好きタムロンレンズ。さすがに35-70では古くなったので購入したもの。

こちらはVC(レンズ内手振れ補正)が付いており、夜景に強い。またすぐ上のニコン純正品よりも全長が短くコンパクト。色は黄色系の乗りが良く、ピントやズームリングの回転方向もニコン純正レンズと同じため違和感が少ない。

同スペックのレンズはシグマも出していてタムロンよりやや高い。純正に比べるともちろん安いが。

それでもやっぱり…

このレンズが使ってみたいというのならここから。

長年不満なく使っていたこともあり、ポテンシャルは十分。しかし散々述べてきた通り、中玉クモリ個体が多いのでくれぐれもご注意を。外装とレンズの状態は一致しないので要試し撮り。

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