【レビュー】smc PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited

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▶カメラ

ペンタックスのテーブルマクロレンズ。やや特殊用途向けか。

smc PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited

スペック

焦点距離 35mm(換算52.5mm) レンズ構成 8群9枚
最小絞り F2.8 絞り羽根枚数 9枚
最大絞り F22 寸法 46.5mm
最短撮影距離 13.9cm(撮影倍率1倍) 重量 215g
フォーマット APS-C専用 フィルター径 49mm

※手持ちは旧型品で、現行品はHDコーティングが施された HD PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited となる。光学設計はそのままに逆光性能が向上した。また円形絞りが採用された。

テーブルマクロ DA35mm F2.8

ペンタックスのDA Limitedレンズのひとつで、通称DA35mmマクロ。35mm画角の標準レンズでありながら撮影倍率1倍を備えたマクロレンズでもあるユニークなレンズ。同様のスペックのレンズはあまり見ない気がする。キヤノンの35mmはハーフマクロだし。

ペンタックスK-rを使っていた頃から手元にあるレンズでそこそこ年季が入っている。本来は質感の高いアルミ鏡胴を備えるが、手荒に扱ったせいでローレット部分の塗装がはげてしまっている。しかしこれも味と思ったり。

ペンタックスには35mmは結構あって、高画質担当のHD PENTAX-FA 35mmF2、コスパ担当のsmc PENTAX-DA 35mmF2.4ALと他に2本あり、特に後者は価格やデザインも似てるので紛らわしい。そしてこのレンズもよく写り、DA35安というネーミングで親しまれている。

K-3に装着

超小型軽量が売りのDA Limitedの中では大きめのレンズ。とはいえ十分すぎる程小型軽量であり、FA Limitedみたいな手ごろな塊感がありなかなか満足感が高い。新型のHDの方はシルバーモデルも出ており、ますますFAレンズに似てくる。

入手方法(2023.5)

メーカー絶版のため中古品のみ。現行品はHDコーティングと円形絞りの採用された HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Limited となる。従来の緑線が赤線となった。ブラックとシルバーがあり。


このレンズで撮った写真

冒頭でも述べた通りこのレンズは本来マクロレンズであり、テーブルフォトに持ち味を発揮するレンズなので、遠景は苦手とされている。その苦手な遠景を撮ってみるとどうなるのか検証してみた。

…といいつつ、家の近所で済まそうとするあたり既にやる気がないのがばれている(笑)

駅前のシーフードレストラン。逆光にはそこそこ強くこのような点光源も撮れる。ゴーストはわずかに出る程度。


駅前の居酒屋さん。画面がうるさい(笑)こういうがちゃがちゃしてて情報量過多の写真は面白いので好き。 


帰路に着く人々。日没直後のまだ空が青い時間をトワイライトタイム(またはマジックアワー)という。3月に入って大分日が長くなった。


これも点光源だがゴーストは出ていない。やはりこのレンズは逆光に強いようだ。


APS-C専用かつF2.8なのでボケの大きさはそれなり。ただしこのレンズは最短撮影距離が13cmとかなりのところまで寄れるので、大きなボケを作ろうと思えば作れる。


駅前まで戻ってきた。APS-C換算で焦点距離52.5mmなので、このような引きで全景を映す撮り方もできる。撮影倍率1倍を備えた等倍マクロレンズであることを一瞬忘れてしまいそうだ。

結局どうよ?

標準レンズ?マクロレンズ?

35mmマクロという他に類を見ないユニークなレンズ。ワーキングディスタンスが取りにくく、自分の陰が入りやすいのでマクロレンズとしては微妙だが、どこまでも寄れる標準レンズと考えると面白い。道端に咲いたお花を撮りつつ、ついでに風景スナップも撮れるレンズという感じ。

使って気付いたのは、こういったスナップ用途では苦手とされるガチの無限遠となることが意外と少ないこと。山とか展望台とか行かない限りはこれでもなんとかなるし、遠出する場合は他のレンズを持っていくだろうからあまり問題ないように思える。

しかしながら…

風景スナップであえてこのレンズ1本で撮って回るシチュエーションがあまりないような気もする。実際スナップ撮りするときは標準1本撮りか標準+マクロという2本撮りが多いので、役割分担してしまうことが多いからだ。

遠景の解像感やシャープネスはあまり感じられず、既に紹介したニコン24mmF1.4Gシグマ35mmF1.4ニコン24-70mmF4Sなどの他レンズには及ばない。まあこの子らは最強レベルのレンズだし、フルサイズ機なので相手が悪い感じもある。比較するならせめてK-3IIIだよね。

その意味ではやっぱりテーブルフォトが一番活きるのかな。このレンズの本領を発揮するテーブルフォトについてはコチラ。


おまけ

鶴見写真機店という駅前の写真屋さん。中古カメラも扱っている。かつて銀座数寄屋橋にあったニコンハウスみたいに絶対足が止まってしまう場所。ショーウィンドウに所狭しと並ぶフィルムカメラとレンズの山に圧巻。

中古カメラ屋は銀座・新宿・中野が有名だが、この界隈も意外と多い。川崎のキタムラ、鶴見写真機店、横浜のキタムラとレモンカメラ、日ノ出町の大貫カメラと意外と充実しており、ニコン機だと結構なんとかなる。


宝の山。カメラ、モデルガン、ミニカー等々ガラスケースはなぜあんなに魅力的なのか。

ここに来るとスーパーのお菓子売り場に張り付いている子供のようになってしまう。遠景テストのつもりが結局マクロ用途になってるじゃないかというオチ。

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