ニコンDFだと思って間違って買ってしまったカメラ(すっとぼけ) 写真多め・記事長めです。
どんなカメラ?
2013年発売のニコン一眼レフカメラのフルサイズフォーマット機。往年のフィルムカメラNikon Fを彷彿とさせるヘリテージデザインが最大の特徴。ニコン曰く単なる懐古趣味ではなく、機能美や耐久性も両立した時代を超えて愛される普遍的な価値を提供するカメラらしい。
メタな話をすると、オリンパスのPENシリーズや富士フイルムX-Pro1のヒットを受けて、膨大なレンズ資産を持つニコンとしても復刻デザイン機は出したかったのだろう。実際この目論見は当たり、MFレンズを持っていたユーザー中心に待っていた人多いと思われる。
実際このカメラは反響を浴びて、ヘリテージデザインはZマウント機のZfcや、そのフルサイズ版のZfに継承されていくことになる。後継機が発売した後も「Ai NIKKORをマウントアダプタで無し使えるデジカメ」という唯一無二性から、現在でもファンの多いカメラでもある。
もうひとつの特徴としては1600万画素という低画素機である点がある。同じフルサイズフォーマットにあって、前年発売したD800の半分以下の画素数しかない。その代わりに高感度特性が割と優れていているという話を聞く。
当時のフラッグシップモデルであるD4と同じセンサーに、画像処理エンジンもEXPEED3を搭載しているため現在でも通用する絵が撮れるらしい。2026年現在ではこの特性がかえって趣味カメラとしては使いやすく、デザインもあって陳腐化しにくい。
前置きとしてはそんなところ感じのカメラ。筆者はニコン Df シルバーを購入しよう考えていたのだが、お金が足りずうっかり手が滑り間違えて買ってしまったカメラになる。それでは各ポイントを見てみよう。
ディティール

正面図はこんな感じ。これはカッコイイ。この威風堂々したデザインはニコ爺歓喜だろう。若干軽い感じもするが、ちゃんとマグネシウム合金ボディなので安っぽい感もない。オリジナルのNikon Fが真鍮製ボディなのでその思い出補正もあるかもしれない。




ニコンZFにAF NIKKOR 50mm F1.8を装着。見た目は似合っていてとてもカッコイイ。重量バランスも良好で取り回しもしやすく、50mmゆえに汎用性も優れている。レンズキットで発売されていたこともあり、かなりオススメの組み合わせ。
軍艦部にはダイヤルがズラリ。左肩部分はISOと露出補正が二段重ねになっていてゴツカッコイイ。スチームパンクっぽい雰囲気が醸し出される。
またシャッターボタンはネジが切ってありソフトレリーズボタンが装着できるようになっている。これは嬉しい。後継のZfcではオミットされていることがつくづく悔やまれる。
入手方法
当然ディスコンしているので中古品のみ。現在はZマウントでZfc・Zfが発売しているため価格はこなれていて手を出しやすい。しかしながらちゃんと実用に足る性能を持っているので今更感もなく、デザイン故に丁寧に使用された美品個体が多いので割とオススメといえる。
レンズは50mm F1.8のいわゆる巻き餌レンズであるが、このレンズはニコンZFに合わせて発売されたスペシャルエディション版で、見た目がAi NIKKORに似せてある。
中古市場でもちょっとだけ高いが、数は出回っているので入手は容易となる。
木製グリップ



ニコンDFには中国メーカーをはじめL字グリップも発売されている。このL字グリップはミラーレスカメラでヘリテージデザインが流行り出した2010年代後半から後追いで作られたものだが、DFは昔の機種にもかかわらずグリップが発売されており、人気の程が窺える。
このグリップはオークションで落札した際にサービスで付いてきたもので黒檀性ゆえに手に馴染み、程々に固くて耐水性も優れている。ベース部分がブラックのためどちらかというとブラックボディの方が馴染むが、シルバーでもパンダカラーになるのでこれはこれで良き。
このカメラで撮った写真
拝島駅南口



今回はJR青梅線拝島駅からスタート。「はいじま」と読む(おがみじまではない)南口と書いてあるが実際は西方面であり、JR五日市線沿線・あきる野方面を向いている。
立川駅からJR青梅線で15分弱程乗った場所にある駅で、この地域の交通の要所だ。ここからJR青梅線・JR五日市線・JR八高線と3路線に分岐している。なおこの中では八高線がブッチギリに長く、最終的には本当に高崎まで行ってしまう。




北口の駅前。トワイライトタイムの補正もあるがなかなか最果て感があって良き。立川から15分程度と八王子とそう変わらないはずなのだが、青梅線ということもあって距離以上に遠く感じる。
お酒が飲める人はこの辺でふらっと一件入って飲んで帰ると旅情が味わえそうだ。



駅舎からは奥多摩の山々が望める。首都圏は関東平野でなだらかな丘陵地帯ゆえに山地は遠いので、山が見えるとやはり旅情を感じる。京都大阪神戸にお住まいの方や、地方から上京している人などは山の稜線がたまに恋しくなるのでは。
拝島駅北口


こちらは北口。実際には東側にありJR八高線方面の線路沿いとなる。南口に比べると建物はまばらで閑散としている。駅前の居酒屋さんの雰囲気が良い。






空のグラデーションに電線のシルエットのコントラストが美しい。F1.8絞り開放で撮ると周辺減光で結構暗くなるのだが、シチューエーション的にはアリかな。
R16(国道16号線)




R16(国道16号線)をしばらく進むと横田教会の大きな看板が。この辺からアメリカ的な空気になっていく。以前京浜急行汐入駅~横須賀中央駅のドブ板通りを撮影したことがあったのだが、その周辺の雰囲気にも似ている。ここから無茶苦茶遠いが奇しくもここもR16である。



デモテダイナー。アメリカンダイナーのお店だ。平山夢明の書いた小説のカバー写真みたいな分厚いハンバーガーをリアルに食べられるお店。タワーバーガーなるどうやってもかぶりついて食べさせる気がないハンバーガーも食べられる。あれどうやって食べるんだろ。

振り返ればきぬた歯科(笑)この人は確か弟さんの方。八王子が近いので確かにあってもおかしくはないのだが、こんな異国情緒漂う場所まで出張してるのたくましくて笑うww
ちなみにJR横浜線沿線とかR16の町田あたりだとお兄さんと弟さん両方とも見かけてカオスなことになる笑 あまりにも見かけるのでもう覚えてしまった‥‥。
第五ゲート前




日が沈んで辺りはすっかり夜の帳が下りている。ナトリウムランプの橙色の光にネオンサインが怪しく映える。ここが日本のリトルアメリカ、福生ベースサイドストリートだ。




サープラス(余剰)つまり米軍払下品を扱うお店。サバゲーショップのギアよりもある意味ガチなヤツである。普段ガンショップに冷やかしに入ってる筆者も入る勇気がちょっとない。
このネオンサインはなかなか素敵。こういう風にワイヤーメッシュパネルに引っ掛ける方法にすれば壁に穴をあけることなく取り付けられるので賃貸物件でも導入可能だ。これは参考になる。




ロードサイドにはいくつかアメリカ的なレストランが。1枚目のアイスクリーム屋さんはたぶんハローマックとか靴流通センター的なアレだと思われるが、こうなるとなんだかアメリカっぽく見えてくるのは不思議だ。



アンティークショップのかめ福さん。明治~昭和初期の家具や雑貨を多く取り揃えている。異国情緒の漂うベースサイドストリートにおいて異彩を放っており、印象に残る。



そのままR16を北上していく。バドワイザーとかZIMAとかのネオンサインはすごい好きで高校生の頃家に置いてみたくて仕方ない時期があった。あいにく下戸で飲めないのが残念‥‥。

本場そのものな雰囲気の靴修理・フィクサーズさん。。レッドウイングやホワイツのワークブーツを持ち込みたくなる。遠方修理も承っているとのこと。特殊な例ではフラメンコやタンゴのシューズも修理してくれるという。



第二ゲート前。JR青梅線福生駅から東へまっすぐ歩いてくるとこの場所にたどり着くこともあってか、このベースサイドストリートでも飲食店が密集していているポイントになる。半年前に筆者が訪れたときもそうやって訪れた。




この第二ゲート周辺は栄えているが、タイ料理店にインドカレー店、中華料理屋にイタ飯屋‥‥とやたら多国籍で笑ってしまう。
ところがこういう無国籍な感じがいかにもベースサイド的で、ひいてはアメリカっぽい雰囲気に収斂されていくのが興味深い。タイ料理店もインドカレー店も外装がどことなくアメリカ的だ。





これはイタリアンかな。この隣にはアメリカンダイナーが。



本日の「こういうのでいいんだよ」スポット。にらまんじゅうと読む。これはスゴイ。ミニチュアとかスタジオにありそうなコテコテの中華料理店だ。アメリカンダイナーも素晴らしいが結局こっちに入ってしまうかもしれない。




同じ場所で立って撮った構図としゃがんで取った構図の比較。違いとしては奥行きの高さで、ローアングルで撮ると自然な印象となる。またピントが合う被写体と後ろボケの位置が近いため、目線が写真下半分に集約される形となりスッキリする。
一方で通常アングルだと奥行き(この場合歩道)は多く巻き込むことができるので写真の情報量としてはこちらの方が多い。なのでこれは好みなのかなぁ。筆者はこの2枚であればローアングルの方が好きかな。

本日の「こういうのでいいんだよ」な一枚。筆者は光り物オタクなのだが、レトロアメリカと中華サイバーパンクは二大究極ロマンだと思っている。
天井にはエジソンランプが煌々と灯り、床は市松模様のタイルが敷き詰められ、靴棚には手入れのされたブーツが並ぶ。水草水槽には熱帯魚が泳ぎ、ガンラックにはニッケルメッキの施されたリボルバーがズラリ。壁には一面を埋め尽くすネオン看板の数々‥‥。
男の夢でしょこれ!とりあえず壁の余白は全部埋めたくなる。なお「福」の字のネオンはAmazonで売っていたのを前に見かけたことがある。なんか好きなのでリンクを貼っておこう。
東福生駅入口





東福生駅入口。とりあえずこの辺りでベースサイドストリートは終わるのだが、もうちょっとだけ続く。オールドアメリカンカフェの看板が目を引く。R16のアイコンがちゃんとROUTE66風になっていて芸が細かい。




今回はこの松林通り入口で引き返すことにした。R16のこの先は教会があったり税関支署があったりして、ドンキホーテがあるあたりで元の世界に戻っていく。
さすがに箱根ヶ崎駅まで歩く気力はなかったので今回はこのあたりで。ただしどんな風景が続いているのかはちょっと気にはなってる。
JR八高線 東福生駅



この界隈の最寄り駅となる東福生駅。元の世界へお帰りはコチラから。無人駅になっており、駅のゲートには簡易Suica改札機があるのみ。まるでNゲージのキットのようなシンプル駅である。

この駅はJR八高線の駅で、隣駅の拝島駅と違って列車本数がやや少ない。そして「JR八高線」の駅なのでこのまま立川駅に直通する電車はなく、放っておくと八王子に運ばれてしまう。立川または新宿方面に行きたい場合は拝島駅でJR青梅線に乗り換える必要がある。
このJR八高線だが、30分に1本しか来ないようなローカル線と思いきや途方もなく長い。究極的には高崎(ぐんまけん)まで行けるので、青春18きっぷとかでやってみたい気がしなくもない。でも18きっぷ仕様改悪しちゃったしなぁ‥‥。

東福生駅のすぐ近くにはスーパーマルフジがある。中にはミニマックも入っているので電車を待っている間に簡易休憩所代わりにも使える。電車間隔が疎らでもそれほど困らないのはいい。
まとめ
若干駆け足気味になったがZFの紹介だった。このカメラの良いところは高感度耐性で、画素数が抑えられていることもあって高画素機であるD800よりもノイズが少ない。ISO1600~2500くらいはD800よりも良い。古いカメラではあるが夜景スナップはオススメできる。
またFマウント時代の単焦点レンズと相性が良く、見た目に合う上に実際にも撮影もしやすい。Fマウント時代のDタイプレンズでオートフォーカスもできるので、90年代くらいの準オールドレンズで遊ぶならこの機種は有力だろう。
今回はAF NIKKOR 50mm F1.8を付けていたのだが、このレンズは軽くてよく写る。そしてZF自体もFマウント時代のフルサイズ機では最軽量なのでこの組み合わせは1kgを切る。一方でシグマ40mm F1.4 HSM Art などのガチレンズも使えるので意外と芸風が広い。
MF時代のAi NIKKORシリーズや、コシナのツァイス50mm F1.4とか、フォクトレンダーウルトロン40mm F2のようなMFレンズがそのまま使える点も良い。ただしZマウント機のようなフォーカスエイドやファインダー拡大機能はないので、ある程度の視力と慣れは要るだろう。
このカメラで特筆するのは何と言っても見た目でヘリテージデザインは唯一無二だ。この形にビビビッときた人は買って見て損はない。そこそこ古いカメラだがD200と違って操作体系は今と然程変わらないので軽快に撮影できるのはいい。

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