【レビュー】San Martin SN005-G2（C3）

あの名機SN-005の後継機。結局２本とも買っちまった（反省）

スペック

年代	2023年頃？	ムーブメント	自動巻き 杭州6460
型番	SN-005-GMT-2	精度	+30秒程度
直径	40mm	風防	サファイアガラス
厚さ	13mm	防水	10気圧防水
ラグ幅	20mm	おすすめ度	★★★★★(5.0!!)
機能	双方向回転ベゼル	備考	傑作！

どんなモデル？

San martinの傑作モデルSN-005Gの後継機。随所でバージョンアップが施されたモデルとなる。

改修は結構細かいところまで手が入っているのだが、最大の違いは双方向ベゼルが搭載された点だろう。旧型は通常のダイバースと同じ逆回転防止ベゼルが付いていて、この点はGMT搭載時計としてはこの点はリアルでなかった。

メーカーとしても当然把握をしていたのか、今回のアップデートで改修されることになった。


先に初代SN-005Gのムーブメントが不調になったため修理先を探していたところ、ヤフオクに中古美品が出ていたので、冷やかしで入札したらゲットできてしまった一本。別にアリエクで入手したホワイトダイヤルモデルも含めると、同じモデルをかれこれ３本買っていることになる。

駄目だコイツ・・・早く何とかしないと

ディティール

ダイヤル

基本的に先代のバージョンと同じ時計なのだが、雰囲気やギミックは意外と異なっている。今回は前述の通り双方向ベゼルが採用されたのだが、ベゼルの色が先代よりも濃いめになった。ダイヤルのインデックスも少し大きめになって、少し現代的な顔つきになったかもしれない。

併せてサファイアガラスも変更されている。先代はコーティングなしのボックスサファイアガラスだったのに対して、今回は両面ARコーティングカーブサファイアになっており、スッキリした印象になっている。

これによって多少雰囲気が変わった感があるが、流石San martin、相変わらずの仕事ぶりである。このクオリティは国産やスイスでもかなりの高価格帯じゃないと対抗できないだろう。

ケースバック

ここはいつもと同じ無地のヘアライン仕上げとなっている（特に語ることなし）

ブレスレット

ブレスレットはホワイトダイヤルモデルと同様の高品質なもの。

サンマーティンのジュビリーブレスは公差をかなり追い込んでいるのか緩くなっている印象が一切なく、横方向にほとんど曲がらない。そうでありながら、コマ同士のクリアランスも確保されており渋い印象もない。

このSN-0005-G2についているブレスはアジャスターが搭載されている。稼働幅こそさほどないが、微調整するには十分で、工具やピンなしで微調整を行えるため便利だ。

なおこのブレスは単品購入することができるので他の時計に合わせることもできる（後述）

夜光（Full Lume）

ここはC3なので従来モデルと同じくグリーンに発光する。輝度としては先代モデルと同程度の明るさで実用たり得るには十分だ。

白文字盤との比較

白文字盤との比較。白文字盤はBGW9のため発光色はブルーとなる。

ダイヤルは旧型と同様にブラックとホワイトの２パターンが選べるが、これにルミノバインデックスの地の色が違うため、都合４パターンを選ぶことができる。

旧版との比較

先代モデルとの最大の違いかつ残念ポイント。回転式ベゼルの色の濃さが異なっており、先代モデルは透けるのに対して、こちらは透けないのである。ここはマジで残念過ぎる・・・。

ペプシカラーの赤青ベゼルがルミノバで照らされてぼんやり光るのは旧型しか味わえない醍醐味で、品質の向上が一概に上位互換とはならないのが面白い。これがあるのでなんとか修理して使いたい感じもある。

入手方法（アリエク）

（※画像から商品ページへ飛べます）

最近の流通在庫品はこのSN-0005-G2に置き換わっているようだ。BGW9の方が若干価格が高い。このモデルはSan martinの中では比較的安価なようで、現行のGMT達人2のオマージュであるSN015やSN016よりも安いのでお値打ち感がある。

まとめ

せっかくなので締めは新旧モデルを３本並べて。お気に入りとはいえ、同モデルを３本入手してしまった。もはや末期患者である。

サンマの時計は写真写りがとにかくいいのだが、これは実際にこの通りのモデルがやってくる。見て良し触ってよしの高品質に加えて夜光時計としてもしっかり光るため、一度魔力に見られてしまうと筆者のように枚挙に暇がなくなってしまう。


サンマーティンの素晴らしいのは商品企画だ。レプリカ性と実用性、コストパフォーマンスの最適解を示してくるため、ハズレが少なく「みんな違ってみんないい」となってしまう。これだけ集まっていながら、手放してもいいかなと思う時計が無い。

あまりにも集まってしまったのでそろそろまとめ記事でもつくってみようかな。

関連商品

そんなSanmartinのライバルを２本ほど紹介。これもまたいい時計。

IX&DAO JD-6542

IX&DAOからも初代GMT達人オマージュのモデルが出ている。このモデルもなかなか極まったモデルで、ケースとブレスになんと904Lステンレススチールを採用している。さすがのサンマもここまではやっていない。

ケース径は37mmとやや小ぶりながら、ベゼルやダイヤルの表示は大きめで、色も鮮やかなため存在感のあるモデルになっている。

Proxima px1719

プロクシマからも初代GMT達人モデルは出ている。このブランドはヘイムダルを作っているところと同じと言われていて、San martinと同じくらいのクオリティはあるようだ。ともすればサンマーチンよりもさらに「らしい」雰囲気すらある。

このモデルはルミノバインデックスが3Dになっている。T社ぺラゴスオマージュなどで見られる仕様で、インデックスが「塗り」（プリント）ではなく「置き」なので、輝度や残光性はかなり期待できると思われる。トランスフォーマーロゴもないのでその点もいい。