【鶴岡市観光案内(非公式)】⓪「いなほ」の車窓から(羽越本線)

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▶カメラ

突如始まった鶴岡市弾丸ツアー。最後の帰省だけあって気合入ってます。

突然ですが!!!

母の故郷である鶴岡(山形県)まで行ってきました。それも有休を使って前泊という暴挙!!!なんという豪遊・・・!

鶴岡には筆者の母の実家がある。約20年前に祖父母が他界してから長いこと空き家(長男が管理)になっていて、ご厚意でたまに帰らせていただいていた。今まで家族で帰省したのもその例だ。


ところが状況が変わった。きっかけは去年に筆者の父がなくなったことだ。「そろそろなんとかしなきゃね」と母の兄弟間で話し合い、不動産屋に相談をしていたところ、買い手が見つかったとのこと。こうなるともう帰れなくなるため、保全と思い出作りを兼ねて最後に帰省ということになった次第。

いわゆる「実家じまい」というものだ。まあ母の実家であって筆者の実家ではないのだが、それでも幼い頃から幾度となく訪れた思い入れのある場所だけあって思うところはある。そんな心持ちの中、カメラを引っ提げて思い出巡りをしてきたのが今回の旅となる。

このカメラで撮った写真

NIKON Z7にNIKKOR Z 24-70mm f4 Sを装着。去年鶴岡に持って行った時と同じ組み合わせで、旅カメラにはもってこい。

乗換案内(2024.7)

鶴岡への帰省はいつも家族と車で帰っていたのだが、今回は前泊のため行きは鉄道を使うことになった。東京方面からの経路としては上越新幹線で新潟まで乗り、そこから羽越本線の特急「いなほ」に乗り換えるパターンとなる。

朝6時までに東京駅に行ける環境ならとき301号⇒いなほ1号に乗り換えることで10:12に鶴岡に到着できる。正直4時間は早い。PCで1記事書いてる間に着いてしまう。指定席取っても片道\15,000くらいで収まる。車だと東北自動車道経由で7時間はかかるし悪くない選択肢と思う。

ちなみに鶴岡の先には酒田がある。ここもまた趣深い場所で見どころが多い。なおいなほ終点の秋田までいくと今度は秋田新幹線(こまち1号)の方が早くなる。ただし羽越本線の風景は大変美しいため、あえて在来線の「いなほ」を選択するのもまた一興か。


ちなみに空路という方法もあり、鶴岡と酒田の間には庄内空港があるためどちらの観光にも便利。ただしヒコーキは当然ながら大変お高いため、ブルジョワ向けの移動方法になる。往復6マンなら筆者的はレンズか中華時計を買ってしまうかも……。

8:10 新潟駅着

そんなわけでやってきたのは新潟駅。北陸と東北という2つの雪国を結ぶ拠点だ。新幹線の区間はここで終わりとなる。ここから在来線(白新線・羽越本線)の特急列車「いなほ」に乗り換える。ホームの高架化に伴いドアツードアで移動できて便利。

東京─新潟は新幹線があるため、イメージに反して意外と近く正味2時間で行けてしまう。乗ってきた新幹線は6時発だったため8時には新潟に着いている。これはマジで速くてびっくりする。

ボードゲームの桃鉄でもこの距離感は忠実に表現されていて、スーファミの「スーパー桃太郎電鉄2」だと東京─新潟間はわずか8マスで行けたほどだ。ごめん10マスだったかもしれない。後の作品ではマップが広くなったためマスは増えたが、やっぱり近い。


そんなわけで「いなほ」乗車。「いなほ」は特急列車のため座席を指定できるが、ここはぜひ窓側の席を取りたいところ。おすすめはA席。進行方向に向かって左側の窓側の席となるのだが、羽越本線は日本海の海岸線を並走する区間が2ヵ所あり、風光明媚で美しい。

ちなみに桃鉄だと北陸本線・羽越本線は黄色マスが並んでいる辺りでカード集めが捗るエリアになる。きっとさくま氏もゴキゲンだったのだろう。所持金が増える青マスは東海道本線にたくさんある。所持金が減る赤マスはイヤな場所・嫌いな場所というもっぱらのウワサだ。

岡山・高知・日本海フェリー「解せぬ」

8:22 新潟駅発

定刻となり新潟駅を発つ。しばらくは都市の風景が続く。遠景に写るコンビナートが印象的。

新発田(しばた)駅までは白新線の区間で、都市部の風景が続く。新発田駅を出ると羽越本線に乗り入れ、中条─坂上─村上と北上していくにつれて田園風景に遷移していく。

村上駅─府屋駅

村上駅を出ると線路は海岸線に出て国道345号線と並走することとなる。上記はPCで記事を書いていて何気なく外を見たら景色が良かったため、慌ててカメラを引っ張り出したところ。


そのまま海岸線を走っていると農地や草むらが段々減ってきて、海岸線が露出した風景に変化する。車窓の色付きガラスがカラーフィルターとなって旅情感を醸し出す。

笹川流れ

笹川流れ(桑川駅─今川駅─越後寒川駅)は羽越本線の見どころのひとつだ。「笹川流れ」は川をボートで下るアトラクションのような名前だが実際は海岸のことで、その美しい景観から国の名勝および天然記念物に指定されている。日本百景にも選定されていて風景写真家も多く訪れる。

この笹川流れは日本海なので西を向いており、いなほ1号が走行する9時台は順光となっており、いい感じに撮れることが多い。また夕方にこの場所を差し掛かると夕焼けを楽しめるようになっている。


調子に乗ってちょっと撮りすぎてしまった。ここと後で行く加茂水族館はZ7で撮って回ったのだが、少々トバし過ぎてしまい、初日にもかかわらずバッテリーの危機を迎えてしまうことになった。おかげで残り行程をサブカメラのペンタックスK-3IIIで撮って回っている。

荷物を軽量化しようとUSB-Cケーブルを持って行き、充電器を置いてきたのが運の尽き。驚愕の事実が発覚する。初代Z7はUSB給電できないのだ。これは知らなかった!調べてみたのだが「できないの!?」と思わず叫んでしまった。


美しい風景に目を奪われ、夢中で写真を撮っている筆者はこの恐るべき事実をまだ知らない。

温海

在来線の勝木(がつき)駅を出ると海岸線を羽越本線と並行して走る国道345号線と、葡萄峠を越える国道7号線が合流する。この辺からだんだん知っている景色になってくる。

府屋駅を出てしばらく「道の駅あつみ」だ。この地域には高速道路がないためここがパーキングエリアの代わりになっていて、お盆の時期は車中泊をしている車が多い。中にはロードバイクで泊っている猛者もいて、行き倒れと勘違いしてビビった記憶がある。

ここは昨年に鶴岡を訪れた際に星景撮影を行った場所になる。星景撮影ポイントとしては比較的アクセスが良く、風景が美しく光害も少ないため、何かメインの目的がありつつも「星でも見るか…」というシチュエーションに便利だ。


写真4枚目(左下)は在来線の五十川(いらかわ)駅で、前々から車で帰省する際に気になっていた地区だった。今回はおそらく最後となる帰省となるため「温海と鶴岡の間って何があるの?」という積年の疑問の答えを確かめることにした。その様子については後程。


三瀬駅に差し掛かるとしばらく日本海には別れを告げ、庄内平野の田園風景を望む。羽前水沢駅の近くには生コン工場があり、これを見るといよいよ鶴岡に帰ってきたと実感をする。アナウンスが流れてきた。そろそろ降りる準備をしなければ。

鶴岡駅

そんなこんなでJR鶴岡駅着。乗ってきたいなほを一枚記念に。

「いなほ」の運行車両は昔はあの485系だったのだが現在はE653系となっている。今の桃鉄で特急カード使ったときのやつもコレだ。この列車は結構カラバリがあり「いなほ」はオレンジ系でカワイイ。田園風景に映えるのですごくいいと思います。


ていうかマジで10時過ぎに着きおった!スゲーまだ全然遊べんじゃん!!解放感半端ない。

今回は前泊につき、レンタカーを借りて鶴岡の各所を回る予定。最後の里帰りということで怒濤の伏線回収をやっていきます。そんなわけで鶴岡名所案内がしばらくの間続きます。よろしければご覧あれ。

市内交通案内(2024.7)

鶴岡市は典型的車社会なので車で移動するのが一般的だ。筆者も今回はレンタカーを利用して移動を行っているが、それ以外の移動方法を少し紹介。

Sモール(旧庄交モール)

JR鶴岡駅から徒歩7分くらいにところにあるバスターミナル兼商業施設。ドトールコーヒーがあるので時間調整にも使える。吹き抜け構造とステンドグラスが印象的。これは筆者が幼い頃からこのままだ。

車を持っていない状態で湯の浜温泉や加茂水族館、あるいは羽黒山といった市街地から少し離れた観光地を回るにはここを訪れる必要がある。……のだが、便があまりないので旅行だとちょっと使いにくい。レンタカーの方が融通が利くので楽かも。半日借りでコンパクトカーならそんなしない。

レンタサイクル

今回はレンタカーを借りたため使わなかったが、鶴岡駅の駅前(旧ジャスコ)の1階には観光案内所が入っていて、そこでレンタサイクルを借りることができる。利用時間は9:30~17:00となっている。3月中旬~11月下旬あたりまで利用可能(冬季は積雪するので休止)

自転車とはいえ市内観光ならこれでも十分回れる。特に鶴岡公園周辺は荘内神社、致道館、致道博物館、藤沢周平記念館など見どころが集中していて、レンタサイクルなら快適に移動できる。



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