【レビュー】FUJIFILM X-T4 ①概要

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▶カメラ
X-T4

レトロ感あふれる高性能機、富士フイルムのX-T4についてレビュー。

どんなカメラ?

富士フイルムのミラーレスカメラ。X-T1桁シリーズはX-Hシリーズと並んでフラッグシップのポジションにあるカメラで、このX-T4は初号機のX-T1から数えて四代目にあたるカメラにあたる。

「デジカメはAPS-Cが最もバランスの良いシステムだ」と豪語する通り非常によく練られているカメラで、強力な手振れ補正機能を搭載、フィルムシミュレーションによるカメラ内現像やバリアングル液晶による動画撮影もこなせる。

デザイン

レンズはビルトロックス 23mm F1.4を付けている。これのレビューは後程。



ニコンZFCのようなクラシックなデザイン。しかしミラーレスカメラにおける富士フイルムの歴史は長く、Xシリーズ初代機にあたるX-T1は2014年発売なのでこちらの方がはるかに先輩となる。

これ系の最初期は2009年のオリンパスの初代PEN E-P1なのでフジが初出というわけでないのだが。

けれども往年のフィルムカメラのエッセンスを落とし込んだデザインは美しく、単なる解雇主義というわけではなく大口径単焦点やズームレンズなどの大型レンズとも違和感なく似合うのが素晴らしい。blueさんこういうの大好きだ。

入手方法(2023.6)

現行機は新型のX-T5となっているため現在はディスコンとなっている。そのため中古品がメインだが探せば新品もあるかも。年式が新しいので美品や新同品は多い反面、価格は高め。予算や用途と応じて別の機種を検討するのあり。

なぜ今更X-T4?

富士フイルムのXシリーズの2023年時点の最新機種はX-T5になるが、単純に中古で割安なのと、スペックのバランスや完成度が高いと感じたことからX-T4となった。他にはX-T3X-H1とも迷った。以下比較すると、

  X-H1 X-T3 X-T4 X-T5
発売年 2018 2018 2020 2022
エンジン X Processor Pro X-Processor 4 X Processor 4 X-Processor 5
画素数 約2,430万画素 約2610万画素 約2610万画素 約4020万画素
ISO感度 12800 12800 12800 12800
背面液晶 チルトアングル チルトアングル バリアングル チルトアングル
手振れ補正 あり なし あり あり
バッテリー NP-W126S NP-W126S NP-W235 NP-W235
カラー ブラックのみ シルバーあり シルバーあり シルバーあり

といったところ。

X-T5の高画素は自分だと持て余してしまうと感じた。一方のX-H1は古いがフラグシップ機ゆえにX-T4よりも格上のカメラであること、不人気機種ゆえに割安価格というのも魅力的で、手振れ補正をオフにして使うことも考えて最後まで迷った。

良い点

X-T3に比べて主に優れている点はハードウェア性能となるが、ポイントは、①手振れ補正、②HDR撮影機能、③バッテリー容量、④動画機能 となる。

手振れ補正

X-T4はボディ内手振れ補正をブラッシュアップして搭載されている。これは前代X-T3には搭載されていなかったもので、特に望遠レンズでの撮影や夜間撮影で力を発揮する。

ボディ内手振れ補正であるがミラーレスカメラのためその効果はELVにも反映され、持って見るとかなり強い手振れ補正を感じる。35mm(換算52.5mm)相当のレンズなら1/15秒くらいならほぼブレずに撮れる。

HDR機能

X-T4ではHDR撮影をISOダイヤルで直接操作して行える。メニューを介さずに切り替えできる上に、上述の手ぶれ補正の恩恵を受けられるため使い勝手はすこぶる良い。1/50秒程度のシャッタースピードならまず成功する。

夕焼けのような明度さが大きいシーンや、LEDやネオンサインなどの点光源があるシーンでは特に力を発揮する。ここは見てもらった方が早いかな。

以上の例では左側は通常撮影、右側をHDRで撮っているが、白飛びが目に見えて少なくなっている。特にネオンサインはHDRの方が見た目そのままに写りやすい。最後の写真は効きすぎに見えるがその場合は設定で加減できる。

バッテリー容量

X-T4は新開発された大型のバッテリーNP-W235を搭載している。7.2V×2200mAhと従来バッテリーよりも容量2倍弱まで増したため稼働時間や撮影可能枚数が大きく増えた。

前代フラッグシップモデルのX-H1では手振れ補正は搭載するなど高性能だったが、バッテリーが従来機と同じNP-W126S(7.2V×1200mAh)と稼働時間が短いのが泣き所だった。X-T4はこの欠点を克服している。

体感としてもバッテリーの持ちはかなりよく、さほど短くはないZfcと比べると長い。一眼レフと比べても遜色ないくらい持つかもしれない。

動画機能

バリアングル液晶となった。X-1桁シリーズで唯一X-T4のみが採用している機構で、チルトアングルに比べると静止画撮影に向かないとされているためこれは賛否両論ある変更点となる。

私の場合、動画撮影はおろかライブビュー撮影すらあまりやらないもので、ぶっちゃけどっちでもいいんであるが、撮影しないときは液晶画面を裏返してしまえるメリットがあるためズボラな性格のblueは気に入っている。

また前代モデルのX-T3やX-H1と違ってmp4を作成できるようになったのもポイント。MOVは用途によってエンコードが必要になることもあるのでこれはうれしい。

微妙な点

総じて高性能なカメラだが気になった点がいくつがある。

レスポンスが少しもっさり

このカメラを使って感じたことは電源投入から起動までのレスポンスやインターフェイスのレスポンスが微妙に遅い点。富士フイルム機はコンデジのFinePix F10(2005年発売)以来だが、これと同じかそれより遅いくらいに感じる。

私の場合、連射はあまり行わずシングルショットがメインで、ボツ写真も即消してから次の撮影に臨むことが多いのでこの点は気になった。自分が今やりたいこととカメラ側とのタイムラグが微妙にある。

普段メインで使っているニコン機はレスポンスが早く、ボツ写真もゴミ箱ボタンを雑に連打していれば消せるのでそれに慣れてしまった部分はある。ペンタックスもまあまあ早く、ボツ写真の消去2ステップ必要だが慣れればあまり気にならない。だがフジは気になる。

塗装が弱い?

これはblueのやらかしになる。この個体は中古美品で傷がなかったのだが、ある日リュックに入れていたところ、別ポケットに入れていた鍵類とこすってしまい、ペンタ部に傷を入れてしまった。

シルバー塗装はブラック塗装よりも塗装強度が低く、下塗りにブラックを塗る関係で傷や剥離が目立ちやすいため、ラフな使用にはもともとあまり向いていないのだが、X-T4は額(ペンタ部)が広く形も平面なので、ここは特に傷が入りやすい。

思い切ってX-100Vのようにジュラルミンにするか、X-Pro3のようにデュラテクトしてほしいくらい。まあそれやると板金50万円コースになってしまうから無理か…。

まとめ

かねてからどうしても気になっていて入手した一台。ニコンZfcやペンタックスk-3IIIと同じ「銀色のカメラ」となる。どちらかというとロマン枠のカメラだけど、実用性能もきっちり兼ね備えている。

Zfcと見た目が酷似しているので同じような路線のカメラと思いきや、その使用感は意外と異なっている。その比較記事についてはこちらで。中編に続く。

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