職場に履いていけるトリッカーズ(白目)
どんなモデル?
外羽根のキャップドトゥシューズをハイカットのブーツにしましたという感じの一足。ルーツは何だろう。サービスブーツとかかな。
トリッカーズと言えばカントリーブーツのイメージが強い(つよすぎる)が、バーフォードといったプレーントゥやロバートのようなローカットのような普通の感じの靴も出している。この靴はその路線の靴で、その上でかなりドレス寄りのフォルムをしているモデルだ。
色味はライトブラウンになる。均一な反面、若干単調で退屈な感じもする。これは表情や味を出てくるのに時間がかかりそうだ。無難な色合いではあるためオフィスカジュアルで履いていく分には合わせやすいか。
ディティール
全体像




トリッカーズとしてはプレーンな一足。キャップドトゥでブロークはなく、トゥに向かってテーパードしていくフォルムでコバの張り出しも普通。外羽根であるもののアイレットも裏ハトメとブーツとしては上品な仕上がりだ。
通常のカントリーブーツよりも武骨な雰囲気やクセが抑えられているが、それでいて革の質感や縫製はトリッカーズのソレなので耐久性はありそう。加えてダイナイトソールなのでガシガシ履ける雰囲気はある。何かと歩くことが多い筆者にはありがたい。




横から見るとこんな感じ。ぱっと見トリッカーズらしく見えない笑 クロケット&ジョーンズのコニストンが似た感じのモデルになるのかな。
ただあちらは上4つがフックになっている点、革がグレインレザーになっている点でかなりアウトドアユースを意識しているのに対して、こちらはスムースレザーで総裏ハトメなのでかなりドレス寄りで上品に印象に見える。
キャップドトゥ


トゥはキャップドトゥになっている。ストレートチップと似ているが実際に一枚革を重ねているようだ。ただし前に紹介したレッドウイングのアイアンレンジに比べると大分上品な仕上がりでクセが少ない。
これならオフィスカジュアルでもいけるのでは?と思わせる靴となっている。
ダイナイトソール


ソールはダイナイトソール。雨でも滑らず水を含みにくいので実用的だ。通常のカントリーブーツに比べるとトゥ側がかなり削がれていてフォルムが異なる。
その他

アイレットは裏ハトメとなっている。ハトメも通常のものよりも小さいためシューレースも細身(2.2mm)のものとなっている。外羽根であるがくるぶしより下は通常のローカット(短靴)と同じ見た目になる。
上品なのでパラレルで結んでみたくなり、実際に試してみたのだが、脱ぎ履きに時間のかかるブーツだと面倒くさくなり、結局従来に戻してしまった。


この靴は型番がM6361、サイズ 8 1/2でフィッティング5、製造番号が925977?(よめない)という感じになる。トリッカーズとしては割と新しめの靴かもしれない。
履き心地
ちょっと細身に感じたのでハーフサイズ上げてUK8 1/2をチョイスしたがこれは正解だった。たぶんカントリーブーツジャストサイズのUK8だときついと思われる。
ラストによるものなのか、US規格によるものなのかは定かではないが、ともあれ結果オーライだろう。オークションやフリマアプリで買う場合ちょっと運要素が絡む。
入手方法
この靴に関してはレアモデル(珍品)になるので狙って入手するのはちょっと難しいかもしれない。根気よくオークションやフリマサイトを覗き込むのが一番だろうか。
トリッカーズの流通モデルはストウ・モールトン・バートンが大半だが、たまにバーフォードやロバート、モンキーブーツやロガーブーツなど変わり種のモデルが出品されることがある。狙って決め打ちするのは難しいが一期一会の出会いを楽しめる。
メンテナンス
艶出しクリーム
似たような色合いのエイコーンはライトブラウンを塗っているので、何塗ればいいのかなぁと迷ったところ、とりあえずコニャックをチョイス。ロンドンタンでもいいかもしれない。
ブラックやエスプレッソ(ダークブラウン)、バーガンディ、ネイビーなどのように「塗ればその色になる」というわけにはいかず、これという正解がないのが難しい。
ストウ(エイコーン)との比較

ストウ(エイコーン)との比較。同じくライトブラウンのブーツだが印象がかなり異なる。
あらためて比べてみるとカントリーブーツはフォーマルだとフォルムがごついしフルブローグがちょっと主張しすぎな感じはあるかもしれない。Y体など細めのスーツにこれを履くと、さすがの筆者もうーんという感じはあるかな。
一方で営業職など外歩く職種の人にとっては合理的な選択ではあるし、シルエットや色を合わせると大分馴染む。筆者はA体のネイビースーツに同じくネイビーのモールトンを合わせることがあるが、違和感がかなり消える。
職場にもよるけど、2026年現在はスーツの着こなしはあってないようなもので、ネクタイはおろかシャツすら着ていない人も多い。カバンも今やリュックが多数だし、まして今更靴なんて見る人はいないだろう。スニーカーな人も随分増えた。
フォーマルで外羽根やブーツは一律ダメというよりは、結局環境と着こなしな気がしないでもない。高校生の校則とかゲームの縛りプレイと結局同じ次元の話でしかない。自分でダメだと思ったら縛ろう。
余談:ブーツを履くメリット
ブーツをオフィスカジュアルに使うメリットとしては耐久性と歩きやすさだろう。ローカット(短靴)に比べると耐久性が高く、長距離を歩く際にも疲れにくいため、外回りの多い人にとっては有力候補になりうる。
ローカット(短靴)は特にかかと部分のライニング(内張り)が破れやすい。これは靴が足を保持するポイントが、足の甲と踵(かかと)の2点になるためで、履き口となる踵部分は特に摩擦が起きやすく、負荷がかかりやすいためだ。
安靴だとここがポリエステルだったりして、アッパーやソールがまだ生きていてもここがダメになって結局使い捨てになってしまう。もし革製ライニングで修理が可能でも、ソール張替えと合わせると結構な金額となり、なら新品買った方がよくない?となりがちだ。
その点ブーツは足の甲・踵に加えてくるぶしでも支えるので歩きやすく、摩擦や負担も分散される。そしてトリッカーズはライニングも質のいいヌメ革が用いられているため耐久性が高く、もし破れても修理ができるため長く履くことができ、足にも優しい。
最近は物価高で革靴も高いし、3万クラスの新品靴でも上記の安靴仕様で結局使い捨てになってしまうことが多い中、2万の中古ブーツの方が持つ上に修理可能なので、筆者は経済的理由でブーツばかり履いてしまうという現象が起きている。
まとめ
ドレス寄りのディティールを持つサービスブーツ風の靴。見た目あまりトリッカーズらしくないが、作りと革質はトリッカーズなので、カントリーブーツの見た目で食わず嫌いになっている人にもオススメできる一足。
トゥとヴァンプはローカットと同じデザインなので、ボトムスの裾(立った時の溜まり具合、座った時の上がり方など)を注意深く見ないとほぼわからないだろう。この靴はライトブラウンなのであれだが、普通にブラックとかになると猶更わからない。
いわゆるキレカジはさることながら、オフィスカジュアルにも使おうと思えば使えるので、汎用性が高くて使いやすい靴だと思う。一方でデザイン的に無難すぎるので、カジュアルファッションにはちょっと合わせにくいかもしれない。
オンオフ兼用としてはどちらも1足でこなせるが、2足にわけるならわざわざ選ぶ必要もない。そんな感じの靴かな。

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