ニコン謹製の巻き餌レンズ。果たしてその実力は…。
スペック
焦点距離 | 50mm | レンズ構成 | 6群7枚 |
最小絞り | F1.8 | 絞り羽根枚数 | 7枚(円形絞り) |
最大絞り | F16 | 寸法 | 約72mm×52.5mm |
最短撮影距離 | 45cm | 重量 | 約185g |
フォーマット | フルサイズ | フィルター径 | 58mm |
どんなレンズ?
ニコンFマウント用レンズで標準域をカバーする単焦点レンズ。いわゆる巻き餌レンズでコストパフォーマンスが良いモデル。キヤノンの巻き餌よりも少々高価だが、その分手を抜いていないのでむしろ好感が持てる。
汎用性に優れたレンズで、フルサイズ・超音波モーター・Fマウントなのであらゆるニコン機でAFが使えてツブシが効くのが長所。blueはD200、D800、Z7、Zfcを所持しているが、どのカメラでもAFが使えるため使い勝手が良い。
なお本レンズはニコンDfが発売した時に売っていた復刻デザインのモデルで、Ai-s Nikkor風のモデルとなる。少し大きいけどZfcにもよく似合う。
Z7に装着
FTZを介してニコンZ7に装着している。
そのまま装着するとFTZの底部分のデッパリが気になってしまうので、blueはカメラケースで上げ底して使っている。これはPU(人工皮革)製の安物だがとりあえず問題なく使えており、FTZ2を新しく購入するよりも安上がり。
入手方法(2023.8)
家電量販店やネットショップで新品購入可能。中古品の球数も多いのでこちらで入手も容易。
復刻デザインモデルは絶版品のため中古品のみだが、やはり容易に入手が可能。通常品に比べると多少高価だが妥当な範囲内なので好みで選んでも問題ない。安くてよく写るので中学高校大学の写真部員のもオススメ。
このレンズで撮った写真
東神奈川駅を降りて、神奈川区の臨海地区を散策。
千若町
JR・京急の東神奈川駅を出て第一京浜(国道15号線)を渡ったすぐ先にあるエリア。ここも昭和のヨコハマの匂いがする場所だ。
「スターダスト」は橋の手前にお店を構えた由緒あるバーで、ここより先の瑞穂町は港湾関係者や米軍施設関係者しか入れない。横浜駅からもさほど離れていない場所にもかかわらず非日常的な雰囲気で最果て感がある。
マジックアワーもあって旅情感が心地よい。駅から徒歩10分くらいで来られる場所なんだけどね。
橋本町
千若町から瑞穂大橋を渡ったところで、正面には巨大なタワーマンションがそびえ立つ。後述するがこの絵はなかなか壮観で迫力がある。
近くにはJR貨物の「東高島駅」がある。貨物駅なのでプラットホームは当然ない。また打ちっぱなしのゴルフ場があり横浜駅からはここが最も近い。ここと永田町の打ちっぱなしはお世話になっている人も多いかもしれない。
神奈川
唐突に神奈川!とか言い出してなんだと思いきや「神奈川」という地名なのである。
なのでこのあたりの住所は、神奈川県横浜市神奈川区神奈川〇〇ー〇という感じになる。ちなみに最寄り駅は京急の「神奈川駅」でその隣駅は「横浜駅」となる。
その神奈川駅だが、あまりにもシンプル過ぎるのでネット掲示板でよくネタにされたりする。
このネーミングは東海道五十三次の「神奈川宿」から来ていて、北斎の富岳三十六景にもバッチリ載っている。なお五十三次は日本橋⇒品川⇒川崎⇒神奈川(今ここ)⇒保土ヶ谷⇒戸塚…となっていて、途中(岡崎あたりまで)JR東海道本線とリンクしていて歴史を感じる。
神奈川台場公園の下側にはその史跡であることを示す石碑が立っているのだが、夜に訪れるとちょっと怖い。アンダーで撮ったら怖さ3倍マシで無茶苦茶怖い(笑)
栄町
このあたりは「横浜市中央卸売市場」があり、ひっきりなしにトラックが往来している。何気に不夜城な場所で深夜の方が忙しかったりする。業務用市場のため一般開放日以外は一般客は利用できないが食堂は利用できる。ランチは結構有名。
ところでこのレンズは夜景がやけによく写る。そんな高価なものじゃないんだけど。
コマ収差やパープルフリンジが出にくいのはこのレンズのとてもいいところだと思う。ニコンの50mm F1.8は伝統的にコントラストが出やすいが、このレンズもそれに当てはまる。
第一京浜(国道15号線)
中央市場通りを手前側に戻るといつもの第一京浜に出る。この先の分岐でみなとみらい方面と、横浜駅方面に分かれており、青木橋でさらに分岐がある。このあたりは横浜駅周辺を車で走ると高確率で通ることになる。
これらの写真もF2.8くらいで撮っているが、コマ収差やフリンジがよく抑えられている。
横浜ポートサイド地区
栄本町線(みなとみらい大通り)を何枚か。特に載せる気もなく雑に撮っていたのだが存外よく撮れていたので掲載。
なお昨年12月にAF-S NIKKOR 24mm F1.4で撮って歩いた場所になる。その時の記事はコチラ。
撮っていて気付いたこと
軽い!
一見そこそこの大きさだが見た目よりも軽いレンズで、モーター内蔵の現代的な単焦点レンズとしてはかなり軽い。重心がボディ側にあるので振っても疲れず、中級機やエントリー機でもボディがレンズに負けないため扱いやすい。
AFが速い!
このレンズはAFが速くしかも正確なのでストレスなく撮影できる。D800はもとより、FTZを噛ませたZ7やZfcもこの通りで、モニタチェックしなくてもある程度信頼して次に撮りに行けるレベル。
前述で述べたレンズ重量の軽さ、50mmという使い慣れた画角ということも相まって、かなり軽快に撮影できる。「撮るのが楽しい」レンズといえる。
妙によく写る
もはや理由になってない件(笑)
けれどもなぜか妙によく写る気がする。一段絞ってF2.8で撮っているせいもあるかもしれないが、甘すぎずシャープすぎずのちょうどいい塩梅で写ってくれる。AFの精度がいいのかも。
このあたりはタワーマンションが数多く建っていて、上二枚は例の神奈川県神奈川区神奈川から撮ったもの。下三枚は瑞穂大橋の渡った橋本町から。金港町の方にも林立している。いずれも従来の家屋と共存しているのでなかなか趣深い絵が撮れる。
まとめ
このレンズはFマウント時代のレンズではあるものの、オールドレンズやDタイプレンズをお遊びで「今でも使える」というレベルでなく、普通に現役で通用する。
実はZマウントの新型、NIKKOR Z 50mm f1.8 S はずっと気になっているのだが、このレンズが仕事をしてくれるおかげで未だに購入に至っていない。ZマウントのF1.8 Sは知っての通り超画質なので入手して損がないのはわかっているが、購入を躊躇う魅力がこのレンズにはある。
このレンズの評判は「値段の割のそこそこよく写る」程度のもので、MTF曲線や収差テストのスペック的にも及第点なのだが、なんか評判や性能以上によく写るので他に買い替える理由がなくなってしまっている。なんだこれ主人公補正かな。
これはFマウントの24-120mm F4 Gがイマイチで、Zマウントの24-120mm F4 Sが大躍進を遂げたのと対照的かも。
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