ペンタックス名物リミテッドレンズの中毒性について紹介をしてみる。
リミテッドレンズとは
リミテッドレンズとはペンタックスの展開する名物レンズであり、ペンタックスの至宝である。
フィルム機用レンズのFA Limtedシリーズ、APS-C機用のDA Limitedシリーズ、フルサイズ機用のDFA Limitedシリーズの3種類のラインが展開されている。
キャッチコピー
「本質」撮る行為、そのものを楽しむ、
「感性」数値では測れない、空気感を写しだす、
「不変」所有し続けることに悦びを。
共通の特徴としては、独特の味のある描写、小型軽量、アルミ鏡胴という点。総じて携帯性や取り回しに優れたレンズが多く、かつ質感の高いアルミ鏡胴をたたえるため所有する喜びも味わえる。
至宝であると同時に数多のユーザーを沼へと引きずり込む罪深きレンズでもある。興味本位で手を出したが最後、その魔性に魅入られたユーザーは、自宅の防湿庫に次々とラインナップが生えていき、最後にはサイフがスッカラカンになってしまうという。
独特の味のある描写
リミテッドレンズは光学設計において完璧な性能を求めていない。これは決して手抜きではなく、各種収差を意図的に残した上で、試写によるテストを何度も繰り返しながら微調整を重ねて「良い写り」になるように設計を行っているためだ。
そのため数値やチャートグラフといった単純なスペックでは測れない良さ(所謂レンズの味・官能性)がこのレンズの持ち味で、長く愛用される理由にもなっている。
FA31mmやFA77mmはその典型で、2024年時点ではこれよりも性能で優れているレンズも珍しくないのだが、未だに手放せずコレじゃないとダメという人も多い。
ちっちゃくてかわいい
完璧な描写を求めないというところから帰結するが、リミテッドレンズは小型軽量なレンズが多い。パンケーキレンズが好きな人はペンタックス一択という時代もかつてあったほどだ。
APS-C機専用のDA Limitedシリーズはその小ささが抜きんでており、特にDA40mmはほぼレンズキャップ程度の厚さしかない。DA21mm、DA77mmもほぼそれに準じた大きさで、パンケーキレンズのみで広角、標準、中望遠が揃ってしまう。
後述のアルミ鏡胴も相まって小粒ながらカッチリ作られており、ついつい集めたくなる。
魅惑のアルミ鏡胴
ペンタックスのリミテッドレンズはすべてのレンズにアルミ鏡胴が採用されている。触るとひんやり冷たく、マグネシウムボディとの相性も良い。これだけなら昔のMFレンズでも満たすが、ちゃんとAFも動作するため実用性にも優れているのがポイント。
ミラーレス時代になって富士フイルムXマウントや、シグマiシリーズ、各種中華レンズなどアルミ鏡胴製のレンズは珍しくなくなったが、2010年前後はプラスチック製鏡胴のレンズしかほぼなかったため、新作でAFもできる金属鏡胴レンズとしては割と唯一無二のポジションだった。
モノとしてのデザインや質感もよく所有欲が満たされる。カラーもブラックとシルバーの二色展開となっており、コレクター心をくすぐる。
smc版とHD版
リミテッドレンズは一度リニューアルが行われており、旧型のsmc版、新型のHD版がある。HDコーティングによってヌケが良くなったことと、円形絞りによりボケが柔らかくなったことが主な改良点となる。
見た目としては、smc版はペンタックスのトレードカラーである緑色のラインが入っているが、HD版はリコーのトレードカラーである赤いラインになっている。またsmc版のシルバーは限定品だったが、HD版は通常販売されている。…されていた(現在は廃盤)
とりあえず商品リンクはHD版とsmc版を貼っていく。smc版は価格が安めなのと光芒が出るのがメリットで、夜景撮影などではあえてこちらを好む人もいるようだ。
FA Limitedシリーズ
リミテッドレンズを代表するシリーズ。フィルムカメラ時代の末期に発売されたレンズで、それぞれ31mm、43mm、77mmという独特な焦点距離が特徴。ブラックとシルバーの二色展開している。
他サイトやブログでも絶賛されており、ファンからとても愛されているレンズ。このFAリミテッドがあるからこそペンタックスを使い続けるという人も多い。2021年と割と最近になってからDAリミテッドと同様のリニューアルがなされ、HDコーティングと円形絞りが採用された。
HD化されたのが3年前なので中古流通はあまり見かけない。そのため新品購入した方がいい。逆にsmc版が欲しい場合は、中古在庫がたくさんあるので中古屋やオークションでも入手しやすい。
欠点としては元がフィルムカメラ用レンズなので設計が古い点。絞り開放だとふわふわでパープルフリンジは出る。またAFがボディー内モーターのタイプなので駆動音がうるさい。クイックシフトフォーカスできないなど、相応の不便さはある。半分オールドレンズと思って使った方がいい。
※商品リンクはHD版とsmc版の両方を掲載しています。上がHD版、下がsmc版になります。
HD PENTAX-FA 31mm F1.8 AL Limited(2021年)
ペンタックスリミテッドレンズの代名詞ともいえるレンズ。富士フイルムでいうXF35mm F1.4Rのようなポジションのレンズだが、こちらは2001年発売(smc版)とより歴史が長い。
その空気感ごと切り取るような繊細にして精緻な描写が最大の特徴。絞りを開けばふわふわボケ、絞ればカリカリに解像する昔の単焦点のお手本のようなレンズ。フィルム機やフルサイズ機で使う場合31mmと珍しい画角になるが、慣れると意外と扱いやすい。
APS-C機用のレンズとして使う場合、換算46.5mmとほぼ標準レンズの域にあり、イメージサークルの大きさから周辺減光や歪曲収差の影響も少なく使いやすい。ついでにサイズも丁度良くK-3IIIとの相性はベストマッチといえる。筆者blueはもっぱらコチラで使っている。
欠点は暗所のAFが迷いやすく、絞り開放時にパープルフリンジが出やすいこと。このため夜景で用いるには少々コツがいる。また被写界深度目盛にアクリルカバーがないため、雨天時の使用を少々はばかられる部分がある。
レビューは旧型でよければここで。
HD PENTAX-FA 43mm F1.9 Limited(2021年)
FAリミテッドの標準担当。ペンタックスいわく、35mm判フィルムやフルサイズセンサーの対角線が約43mmなので、43mmこそが真の標準レンズの焦点距離だという主張があり、それを具現化したレンズといえる。1997年発売(smc版)とFA三姉妹では一番古株となる。
そんなわけで、このレンズはフルサイズ機のK-1ユーザーには特におすすめしたいレンズで、付けっぱなしの標準レンズとして常用できる。同じ標準レンズのFA50mm、DFA★50mmなどと取り比べてみるのも一興。
FAシリーズで一番レンズの厚さが薄くパンケーキレンズの域にある。フードはネジ式で取り外せるので、エツミのメタルインナーフード(49mm)を付けるとDA40mm同様のものとなり使い勝手が良くなる小技が存在する。
HD PENTAX-FA 77mm F1.8 Limited
FAシリーズ中望遠担当。フィルム機やフルサイズ機で使うと77mmの画角となりポートレート用レンズとして使いやすい。APS-C機で使うと換算115.5mmとなり、その小ささに対してかなり遠くの被写体を切り取ることができる。2002年発売(smc版)。
FA三姉妹の中でも特に切れ味のいいレンズで絞った時の解像度には目を見張るものがある。一方の絞り開放だとふわふわボケを楽しめ、画角的にも大きなボケを作りやすい。欠点としてはパープルフリンジが出やすいことで、暗所や夜景は幾分絞って使うことになる。
標準ズームではカバーできない焦点距離を持つ点、切り取り構図に適している点、大きなボケを作りやすい点などからFA Limitedの中でも特に印象に残りやすい。汎用性には欠ける画角なのでとりあえず持って行ってスポット的に使うと吉。
DA Limitedシリーズ
こちらはデジカメ時代に移行してから作られたシリーズとなる。15mm、21mm、35mmマクロ、40mm、70mmの5本がラインナップ。
2013年にリニューアルされHDコーティングと円形絞りが実装された。シルバーモデルも一般販売された(※現在はディスコン)HD化してからそこそこ経っているため、中古屋やヤフオクメルカリでもそこそこ見かけ、かつ比較的安価なので手を出しやすい。smc版はさらに安い。
このシリーズの特徴はレンズ本体がとにかく小さいことで、機動性では他の追従を許さない。ミラーレス機以前はほぼオンリーワンの特徴だった。価格もFAリミテッドシリーズより安価で手を出しやすい。
欠点はF値が並~暗めでボケ量を作りたい撮影には向かない点。またペンタックスのAPS-C機以外で使い所がない点もややネックか。MXやLXなどのフィルム機では使えずフルサイズ機のK-1でもケラれてしまうため、ほぼKPやK-3MarkIII専用のレンズとなる。
HD PENTAX-DA 15mm F4 AL Limited(2013年)
リミテッドレンズの超広角担当で換算21mmの画角となるレンズ。この小ささで21mmの画角を撮れるのは驚異的で、気軽に持ち運べる広角レンズとして重宝する。
ペンタックスは広角域の選択肢が少なく、設計が古い、デカくて重い、マニュアルフォーカスといずれもクセがあり極端になりやすいので、手ごろで使いやすいという点でこのレンズも候補に挙がってくる。DAレンズはこの15mmと70mmを持っておくと標準ズームを補完できて便利。
2009年発売(smc版)と基本設計がDAレンズの中では新しい方で、逆光耐性や歪曲収差は良好。F4と聞くとちょっと暗いようにも思えるが、広角レンズのためシャッタースピードを落とせるために意外と夜景撮影でもそこそこ粘れる。
ネックとしては中心の解像度の高さに対して周辺画質は少し甘く周辺減光も目立つ点。F8まで絞ればある程度解消するが、絞り開放でそこを求めるならば他のレンズを起用することになる。
HD PENTAX-DA 21mm F3.2 AL Limited(2013年)
APS-C換算31.5mmとFA31mmをフルサイズ機で使ったときの画角とほぼ同等となるレンズ。FAリミテッドシリーズをAPS-C機に使っていると広角域ががら空きとなるため、それを補完するポジションとなる。2006年発売(smc版)。
DA40mmは換算画角で60mmとなり若干狭いため、こちらの方が汎用性が高く付けっぱなしレンズとしては適している。一方で他のレンズでも代用自体は可能な画角のため飛ばされることもしばしばあるが、ペンタックスの単焦点でこの画角を求めると結局これになる。
描写自体はDAリミテッドらしい堅実な描写が持ち味。ボケや解像度などのパンチには欠けるが色乗り自体はいい。ホームランこそあまりないものの、画角と本体サイズからくる使いやすさも性能のうちで、必然持ち出す機会が多いので打率は意外と稼げる。
なおDA15mmとDA21mmは名目上6mmしか焦点距離が違わないが、実質的にはそれぞれ換算21mmと31.5mmとなるので用途やキャラクターは明確に違ってくる。
HD PENTAX-DA 35mm F2.8 Limited(2013年)
APS-C換算52.5mm程度の画角となり、後述のDA40mmよりも若干画角が広いため使いやすい。こんなカワイイ見た目で撮影倍率1倍を備えた本格マクロレンズであり、きっちり仕事をしてくれる。2008年発売(smc版)。
花撮りなどはワーキングディスタンスの関係で厳しいこともあるが、シャッタースピードを稼げてどこまでも寄れるため小回りに優れている。テーブルフォトには最適で、特殊用途としては水族館やアクアリウムでの撮影に向く。blueはもっぱらこの用途で使っている。
欠点としては、無限遠撮影があまり得意ではないことで、若干甘くなる他絞ってもあまりシャキッとしないことが多い。その代わり近景や中景の描写は見事でさすがマクロレンズといったところ。スナップ撮影だと無限遠撮影は意外と少ないのでこれでもなんとかなってしまうことも多い。
50mm画角のマクロレンズということで汎用性がありそうだが、明確な欠点があるため使い所を考えさせる。そこが楽しいので割と溺愛しているレンズ。そのうちHD版を買いに行くかも。
レビューは旧型でよければここで。
HD PENTAX-DA 40mm F2.8 Limited(2013年)
APS-C換算60mmとなるレンズ。特徴はとりあえず超ちっちゃい。以上!
このレンズですごいのはこの小ささでF2.8の明るさを確保しAFも使えること。富士フイルム XF27mm F2.8とか、ソニー E 20mm F2.8とか、ニコンZマウント 26mm F2.8とか今でこそ似たようなパンケーキレンズはあるが、たぶんこのレンズが元祖で2004年発売(smc版)と古株。
もちろん単に薄いだけのレンズではない。もともと堅実な写りをするレンズだったがHDコーティングになっている新型ではヌケの良さが上がっている。シルバーモデルがあり、このレンズ限定のカスタムイメージ「九秋」も使えるのでこちらがおすすめかな。
そのコンパクトさから荷物を減らしたいときに特に便利なレンズ。別の用事や撮影テーマがもともとあって、あわよくばついでに撮影するかも??といった状況で威力を発揮する。ポケットの中にも入るので使いたいときにすぐ取り出せるのはすこぶる便利。
HD PENTAX-DA 70mm F2.4 Limited(2013年)
APS-C換算で105mmとなるため中望遠域となる。DA21mmとほぼ変わらない大きさのレンズで、中望遠レンズとしては驚異的に小さい。DA40mmのインナーフード(フジツボフード)を流用するとよりコンパクトにできる。2006年(smc版)発売。
この極小サイズに加えて、肉眼での見え方とファインダーを通して除いた時の像の大きさがほぼ同じであるため直感的に使いやすい。FA77mm F1.8に比べてパープルフリンジやや出にくいのもよい。焦点距離は似ているが性格が異なるレンズなので棲み分けはなされている。
個人的にはDAシリーズの中では一番個性的かつ実用的なレンズだと思っている。超広角側のDA15mmと同様、純正の標準ズームレンズやシグマ 18-35mm F1.8Artとは被らない焦点距離なので出番は多く、少し遠くの被写体を撮りたくなったときは持っていくといい保険になる。
ちょっと特殊なヤツ
HD PENTAX-D FA 21mm F2.4 ED Limited DC WR(2021年)
DFAはデジタル時代のフルサイズ機用レンズという位置付け、リミテッドレンズでは唯一DFA21mm F2.4がラインナップされている。発売が2021年と新しく現在の水準で作られたレンズ。
フルサイズ用レンズであるためK-1にも使用可能で、本来の21mmの画角で使える。K-3IIIなどのAPS-C機に使った場合も前述のDA21mm F3.4と同じ換算32mm程度の画角となるが、開放の解像度、周辺画質、周辺減光などはコチラが上で、ワンランク上の画質を堪能できる。
今までのFAリミテッドレンズに比べると大型化されているが、代わりにレンズ内モーターが内蔵されているためAFが静かで速い。デザイン的にもK-1、K-3IIIのどちらにも似合うのも素晴らしい。ただし絞りリングが省略されてるためMXやLXなどフィルム機にそのまま用いることはできない。
HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR(2022年)
リミテッドレンズ唯一のズームレンズとなる。本体は大きめだが重量は意外と軽い。
ズーム倍率が低く絞り倍率が可変ということで敬遠されがちだがその分画質は良好。「単焦点並の画質のズームレンズ」というよりも「ズームもできる単焦点レンズ」といった使い方に向いている。
このレンズの目立った欠点はないが、このズーム域にはSigma 18-35mm F1.8 Artという強力すぎるライバルがいる点は課題となる。純正品やシルバーにこだわりたい人向けのレンズといえる。
名誉リミテッドレンズ
本当は違うけど筆者が勝手にリミテッドレンズ認定しているレンズ。
HD PENTAX-D FA MACRO 100mm F2.8 AW(2022年)
かなりユニークなマクロレンズで、リミテッドレンズのようなアルミ鏡胴製で小型軽量にまとまっている。簡易防滴が付いているのもうれしいところ。非インナーフォーカスレンズのため鏡胴が伸びるが、付属のフードを付けると隠れるためカッコ悪くなりにくい。
このレンズは旧型のSMC版(2009年発売)と新型のHD版(2022年発売)があるが、新型のHD版を買った方が良い。外観的は同じに見えるが他のリミテッドと異なり光学設計からリメイクされており、パープルフリンジが出にくくなっている。マクロレンズとしては重要な点なのでうれしい。
ただし新型は2022年とまだ新しく、生産数や中古在庫流通数も少ないと思われるので、中古屋やオークションはあまり期待できない。このあたりはHD FA三姉妹(2021年)と同じで、欲しければさっさと新品を買った方がいい結果になるかもしれない。
欠点はボディ内モーターによるAFとなることでジーコジーコうるさい点。ここは新型も旧型も同じ。ただしレンズ鏡胴は細身のためMF操作はやりやすい。限定300本でシルバーエディションがあるので好きな人は探してみては。
レビューは旧型でよければここで。
LAOWA 12mm F2.8 Zero-D(2017年)
このレンズは中華レンズだが、ペンタックス用の超広角レンズとしてかなり都合がいい。リミテッドレンズによく似たアルミ鏡胴の外観を持ち、MFレンズだがオーバーインフにならず無限遠でそのままピントも合う。
K-1IIに用いれば本来12mmとして扱え、K-3IIIに用いればAPS-C換算18mmのレンズとして扱える。フルサイズ用レンズをAPS-Cで用いるのは損な気もするが全くそんなことはなく、後者は自然な画角となり、周辺減光落ちや四隅の甘さがなくなるのでむしろこちらの方が使いやすい。
レンズの大きさはDFA21mm F2.4と同じくらいの大きさで、K-1とK-3IIIで使いまわせと言わんばかりの似合うデザインをしている。。作りの良さがそのままリミテッドレンズの機能を担保しているレンズと言える。
まとめ
ペンタックスのリミテッドレンズは界隈では割と有名で、特にFA31mm FA77mmは軒並み高い評価を受けている。描写については悪い話を聞く方が難しいくらいだ。
筆者は光り物オタクがたまたま下手の横好きでかじっている程度のもので大した腕もないのだが、FA31mm FA77mmで撮ると妙によく写っていることが多い気がする。プラシーボかと思いきや、同じような感想や使用感を持つユーザーは思いのほかいるようだ。
これがZマウントのS-LineやシグマArtならよく写って当然だが、それよりも光学設計がはるかに古くシンプルであるはずのこのレンズもなかなかどうして健闘している。AFで盛大に迷い、周辺の甘さは否めず、パープルフリンジがガッツリ出ることも確かなのだが……。
乗った時の絵は格別で、たまにスゴイのが撮れる。他者様サイトの作例を見てみるとやはり同じように乗ってる絵が出てくる。最近のレンズは性能が良すぎてもはや味がないとも称されるが、このリミテッドレンズは逆で噛めば噛むほど味が出るスルメ系のレンズといえる。
道具にはクセや特性を理解して使いこなす楽しみがあるが、その楽しみこそがリミテッドレンズの本質なのだろう。筆者も十分に使いこなせているとは言えないが、その片鱗は見えていて、これが自在に使いこなせるようになっているとすごく楽しくなると思う。そんなレンズ。
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